1986年

『スタンド・バイ・ミー』

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション [DVD]
Stand by Me
監督:ロブ・ライナー
脚本:レイノルド・ギデオン/ブルース・A・エヴァンス
原作:スティーヴン・キング『恐怖の四季』
製作:アンドリュー・シェインマン
音楽:ジャック・ニッチェ
製作国:アメリカ合衆国  1986年 89分

ベン・E・キングが歌うR&Bの名曲「スタンド・バイ・ミー」の軽快なリズムにのって、クレジットが流れる。
少年特有の連帯感で結ばれた4人の冒険譚。

1959年、人口1281人のオレゴンの田舎町。
4カ月前に、主人公ゴーディの兄が死んだ。両親はいまだに沈みこんでいる。兄は両親が期待をかける将来を嘱望される好青年だった。そんな兄に両親はゴーディ以上に愛情を注いでいた。そのことがゴーディのコンプレックスとなる。
12歳のゴーディは、気の合うクリス、バーン、テディーとともに、木の上の隠れ家にこもり、タバコをふかしトランプ遊びをして、つるんでいた。

1

ある日バーンは、兄たちの会話から、行方不明になっている少年が、森の奥で列車にはねられ死んでいることを知る。死体を発見すれば新聞に載り有名になると思った4人は、死体探しの旅に出かける。水筒と毛布を持って線路づたいに行けば30キロ先の目的地のハーロウにつくはずだ。
こうして、泣き笑いの冒険が始まる。
夜は焚き火を囲みながら、それぞれが悩みを打ち明け合うのだった。

2

一方、兄たちチンピラもゴーディたちと同じことを考え、翌日2台の車に分乗して、死体のもとへ向かう。
ゴディたちに先こされてしまったチンピラたちは、死体を横取りしようとゴーディたちを脅す。リーダー格のエース(キーファー・サザランド)が、ナイフをちらつかせると、ゴーディはクリスが家から持ち出した拳銃でエースに狙いを定める。チンピラたちはなくなく引き下がるのだった。

6

そしてゴーディたちは、死体のありかを匿名で警察に連絡した。
こうしてゴーディたちの連帯感で結ばれた夏の旅は終わる。

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兄弟の関係において親に差別的に愛情を受けた場合、コンプレックスが生まれるという。このコンプレックスを負う者は、親の愛を巡る葛藤の相手となった兄弟と同じ世代の人間に対して憎悪を抱くことがある。これをユングは旧約聖書の逸話にちなんで「カインコンプレックス」と呼んだ。
まさに、ゴーディが銃でエースに狙いをつけたその表情は、憎悪と憤怒に満ちていた。それに押されてエースは引き下がったのだ。

その後、ゴーディはテディやバーンとはあまり会わなくなった。
友だちとはそんなものだと述懐する。
確かにそんなものだ。子供の頃は、どんなに仲良くしていた仲間でも、挨拶もしなくなるくらい疎遠になることがあった。

バーンは高校を卒業すると結婚し4人の子供を設けた。今は製材所に勤めている。
テディーは視力の問題で、あこがれの軍隊に入れなかった。一度刑務所に入り、今は日雇いの仕事をしている。
クリスは町を出て大学に入り弁護士になった。

作家になったゴードン(ゴーディ)・ラチャンスは、過去を回想してタイプを打ち終わった。1週間前に新聞に載った「弁護士クリストファー(クリス)・チェンパーズ刺殺される」という記事を読んで、過去の日を思い起こしたのだ。
そして「スタンド・バイ・ミー」が流れる。

『恐怖の四季』に収録されている4つの物語のうち『マンハッタンの奇譚クラブ』以外の3作品が映画化されている。
『刑務所のリタ・ヘイワース 春は希望の泉』 Rita Hayworth and Shawshank Redemption (Hope Springs Eternal)(『ショーシャンクの空に』)、 『ゴールデンボーイ 転落の夏』 Apt Pupil (Summer of Corruption)、『スタンド・バイ・ミー 秋の目覚め』 The Body (Fall From Innocence)、 『マンハッタンの奇譚クラブ 冬の物語』 The Breathing Method (A Winter's Tale)。


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