『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』
ヘルプ ~心がつなぐストーリー~
原題:The Help
監督:テイト・テイラー
原作:キャスリン・ストケット
製作国: 2011年アメリカ
日本公開:2012年3月31日
★★★★☆
人種分離法のもとに人種差別が公然と行われていた1960年代のミシシッピ州ジャクソンが舞台。おりしも、マーチン・ルーサー・キング牧師の公民権運動が活発になり始めた頃である。
大学を卒業して故郷に戻ったスキーター(エマ・ストーン)は、地元新聞社に職を得て、家庭欄のコラムを担当するようになった。
かつての友人たちは結婚して子供を持ち、黒人の家政婦に家事や育児を任せて優雅そうに暮らしていた。
スキーター自身も上流階級に生まれ、当たり前のように黒人家政婦に育てられたのだ。
そんな中、友人のひとりである婦人会のリーダー(ジェシカ・チャステイン)が、白人と黒人家政婦のトイレを別にする衛生法の制定を画策し、スキーターに記事の掲載を依頼した。
スキーターは、黒人家政婦たちに対して公然と差別が行われていることに愕然とする。そして家政婦たちの虐げられた実態を伝える本を書こうと決意するが、白人たちの報復を恐れる家政婦たちはなかなか協力してくれなかった。
そんな中、エイビリーン(ヴィオラ・デイヴィス)がインタビューに応じたことから、ジャクソンの町全体を巻き込んだ事態へと進展していくのだった。
本映画の人種差別問題の扱いは、女性の視点からである。そのせいか、暴力的なシーンはない。
ストーリーはベタな感動あり涙ありの人間ドラマ。
第84回アカデミー賞助演女優賞に、家政婦たちの中で中心的な役割を果たすミニー役のオクタヴィア・スペンサーが選ばれている。アクの強い役柄をこなす演技力がみごと。
エイビリーン役のヴィオラ・デイビスは同賞の主演女優賞にノミネートされた。
→公式サイト
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