清水ミチコ物語(CD)
バッタもん歴25年の集大成なんだそうだ。
のび太の夏休み(『ドラえもん』)という設定で、CDは始まる。
清水ミチコ物語 清水ミチコ ソニー・ミュージックダイレクト 2012年 |
『謎の中華三昧』は、ルート66の出だしの単調なリズムに乗って、アグネス・チャンと欧陽韮韮とジュディ・オングが、中華料理店でラーメンを頼むというもの、らしくって、爆笑だ。
やけくそに気味に歌う『テネシーワルツ』は大阪のオバちゃん綾戸智恵のマネ。
『イェル・ケ・クク』は、小学生が明日のテストに備えて九九を暗記するというシチュエーションでシャンソンを歌う。九九は、フランス語に似てる。
野球を知らない人間には、ラジオの野球中継って支離滅裂に聞こえるらしい。
「三遊間で打った」「デッドボールのサインだったんではないでしょうか」「本日の試合は有終の美を持ちましてすべて終了いたしました」なんてことになる、それが『野球中継』。
『欲望』は、井上陽水がいかにも作りそうな曲に歌詞をつけて、陽水の声で歌っている。それが見事に陽水らしいのだ。
似てるー、すげえー、なんだこりゃー、たいしたもんだ、などとつい合いの手を入れてしまう。
悔しいのは、誰の真似なんだかわからない数カ所。名前が出てこないのが、なんとももどかしい。
単なるモノマネだけでなく、歌唱力、それとピアノの弾き語りの才があるところが、清水ミチコの強みだ。
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