『ある貴婦人の肖像』
19世紀の末。イザベラ(ニコール・キッドマン)は、両親をなくしアメリカからイギリスに渡り、大富豪の叔父の庇護のもとで暮らしている。
アメリカ人のゲートウッド卿からプロポーズされるが、もう少し世の中をみたい自分にはやりたいことがあると断る。
叔父の息子ラルフは結核を患っていて、長くは生きられないと自ら悟っている。
やがて、叔父がなくなり、イザベラに膨大な遺産の一部が転がり込む。相続した遺産は7万ポンドで、彼女は大金持ちになる。
原題:The Portrait of a Lady
監督:ジェーン・カンピオン
脚本:ローラ・ジョーンズ
音楽:ヴォイチェフ・キラール
製作:イギリス 1996年 ★★★★☆
ある日、イザベラはフィレンツェに住む子持ちのオズモンド(ジョン・マルコヴィッチ)を紹介される。美術品を収集し、話術が巧みなオズモンドにイザベラはどうしたわけか魅かれる。
オズモンドの人間性を身抜いたラルフの猛反対を振り切ってプロポーズを受けてしまう。
案の定オズモンドは狭小で陰鬱、自分ことしか考えない冷徹な男である。
娘の結婚相手が現れると、裕福でないという理由で娘から遠ざけ、金持ちの男爵と結ばれるようイザベラに画策させる。
しかし、オズモンドの思惑通りにいかないことで、イザベラを責めるのだった。
やがて、イザベラはオズモンドの自分との結婚が金目当てであったと気づく。
冬のある日、英国のラルフの危篤が伝えられ、イザベラは英国行きをオズモンドに願い出るが、夫は許さない。
しかしイザベラはそんな夫を振り切ってラルフもとに駆けつける。
叔父に遺産をイザベラに残すように進言したのが、ラルフであることを知り、彼のいままでの献身的な愛情に気づくのであった。→ブログランキングへ
賢く世の中を変えるかもしれないと周囲が思っている女性が、どう見てもその考えを潰そうとする爬虫類のような男に、まんまと引っかかってしまうのはどうしたことだ。
【ニコール・キッドマン主演作品(サイト内リンク)】
『ラビット・ホール』Rabitt Hole/2010年
『マーゴット・ウェディング』Margot at the Wedding/2007年
『インベージョン』The Invasion/2007年
『奥さまは魔女』Bewhiched/2005年
『ザ・インタープリター』The Interpreter/2005年
『記憶の棘』Birth/2004年
『ステップフォード・ワイフ』The Stepford Wivwes/2004年
『コールド・マウンテン』Cold Mountain/2003年
『白いカラス』The Human Stain/2003年
『ドッグヴィル』Dogville/2003年
『バースデイ・ガール』Birthday Girl/2002年
『めぐりあう時間たち』The Hours/2002年
『アイズ・ワイド・シャット』Eyes Wide Shut/1999年
『ある貴婦人の肖像』The Portrait of a Lady/1996年
『誘う女』To Die For/1995年
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