『ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」』
ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ [DVD]
原題:Goethe!
監督:フィリップ・シュテルツル
脚本:フィリップ・シュテルツェル、クリストフ・ムーラー、アレクサンダー・ディディナ
音楽:インゴ・L・フレンツェル
製作:ドイツ 2010年
それを知った父親は、戯曲や詩ばかり書いてないで、裁判所で実習生として働くように命ずる。父親にそう言われても、ゲーテは落ち込む様子はなく、あっけらかんとしている。
ゲーテが得た仕事はケストナー参事官(モーリッツ・ブライブトロイ)の助手、裁判の資料を整理しまとめる仕事である。
ある夜の舞踏会で、シャルロッテ・ブッフ(ミリアム・シュタイン)に出会い一目惚れをしてしまう。
その後、同室のイェルーザレムとゲーテは馬で遠乗りに出かけロッテの家を訪れる。
ロッテは、母親に死なれ幼い子どもたちと父親と暮らしている。
そこで、厚いもてなしを受け、子どもたちの人気も得る。
やがて、ゲーテとロッテは、たがいに魅かれあうようになる。
一方、参事官は教会でロッテを一目見て気にいてしまう。
ゲーテと参事官は同じ相手に魅かれているとは露ほど思わず、「女との間はうまく言ってるか」などと会話を交わすのだった。
ある日、参事官はロッテの家を訪れ、家族の前で求婚する。
ロッテの父親は、裕福な男がロッテを見初めてくれないかと、考えていたのだった。
父親と子供たちの喜ぶ姿に、参事官のプロポーズを、ロッテは断ることができずに承諾してしまう。
やがてゲーテは参事官とロッテの婚約を知ることとなり、その切ない思いに追いうちをかけるかのように、人妻との恋に破れたイェルーザレムが自殺してしまう。
ゲーテは猛然と小説『若きウェルテルの悩み』を書き上げ、ロッテに送るのだった。
背が高くて肩幅が広い二枚目で態度がでかい、おまけに派手な服をきているので否応なく目立つ。
そんなゲーテの悩みは、なんとなく軽く伝わってくる。
むしろロッテのおかれた立場が悲惨に思える。
ということで、『若きウェルテルの悩み』はかなり深刻だと思ってきた者にとって、いささか拍子抜けした。
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