ビューティフル・マインド
1994年、「ゲーム理論」を唱え、他のふたりと共にノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュの実話に基づく作品。
![]() 原題:A Beautiful Mind 監督:ロン・ハワード 脚本:アキヴァ・ゴールズマン 原作:シルヴィア・ネイサー 音楽:ジェームズ・ホーナー 主題歌:シャルロット・チャーチ"All Love Can Be" 製作国:アメリカ合衆国 2001年 |
1947年、ジョン・ナッシュ(ラッセル・クロウ)はプリンストン大学大学院の数学科に入学する。大学院で優秀な成績を修めたナッシュは、教授の推薦でMITのウィーラー研究所に移籍し、この世の全てを支配できるという画期的な「ゲーム理論」を発見する。
ある時、諜報員パーチャー(エド・ハリス)にソ連の暗号解読を依頼される。米国の危機を救うことを使命と思い、暗号解読にのめり込んでいく。
一方では、聴講生のアリシア(ジェニファー・コネリー)と親密になり、ほどなく2人は結婚する。結婚後も、ナッシュは暗号解読の任務を続けていたが、ひどい幻覚に悩まされるようになる。
最初のうちは、どこまでがリアルで、どこからが幻覚なのか、ナッシュ本人はもちろん観ている方も分からない。
数学の天才なので変なやつと思われて当然なところがあるから、講義の内容がぶっ飛んでいたって、幻覚を見てぶつぶつ独り言っても、そんなものだろうと周囲は思ってしまう。
やがて奇行がエスカレートしていき、ついには手に負えなくなり、精神病院に強制入院させられる。本人は、ソ連のスパイに捕まり収監されたと思っていた。
ナッシュは統合失調症と診断され、一歩間違えば死に至るかもしれない危険な治療であるインシュリン大量療法や電気ショック療法が施されるが、効果はない。
ナッシュの大学時代の友人チャールズ(ポール・ベタニー)とその姪は、ナッシュの幻覚の産物であった。そうすると、諜報員パーチャーも幻覚だろう。
病状が少し安定すると、妻のアリシアは夫をプリンストン大学に通うよう促す。
ナッシュは妻の励ましに応え、トラブルが起きても気を奮い立たせ通い続け、講義ができるまでに回復する。
幻覚の3人が現れても、ナッシュは関わらないようにしている。幻覚とのつきあい方を会得したのだ。
ノーベル賞受賞式の会場に3人は現れるが、ナッシュは一瞥して通り過ぎる。そして、ノーベル賞受賞のあいさつで妻への最大級の感謝を述べ、スタンディングオベーションのなかスピーチを終えるのだった。
心温まるね。
第74回(2001年度)アカデミー賞作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞に輝く→人気ブログランキング。