最高の人生
マニュアル(ビリー・ボブ・ソーントン 長髪)は、コンビニの男性店員を射殺して終身刑となった。
22年の刑期を終えて故郷に戻った彼は、罪を償おうと苦悩する。牧師のマイルズ(モーガン・フリーマン)から、地区センター内の部屋をあてがわれ、駐車場の管理人の仕事を与えられる。
マイルズは地区センター向えにあるクラブに集まる若者たちに、15分間の説教を聞くことを条件に駐車場を提供している。
最高の人生 原題:LEVITY 監督:エド・ソロモン 製作:アメリカ 2003年 |
そのクラブに通いドラッグに溺れているソフィア(キルスティン・ダンスト)は、今は落ちぶれてしまった歌手の娘。精神を病んだ母親と豪邸にふたりで暮らしている。
ある日の朝、クラブで寝込んでしまったソフィアをマニュアルは家に送り届ける。
マニュアルは他人に親切にすることで罪を償いたいとの思いで、かつて自分が殺した男の姉アデル(ホリー・ハンター)に近づく。
アデルは不良の息子に手を焼いている。
息子は銃で撃たれ一命をとりとめ、アデルとマニュアルが止めるのもきかずに、仕返しをしようと相手を付け狙う。
原題のLevityは、不謹慎、軽率という意味。
マニュアルが自らの罪の償いのために、殺した相手の姉に近づき、素性を明かさずに一線を越えてしまうのは不謹慎だ。
だから、Levityが妥当なわけで、『最高の人生』はどうしてこんな邦題にしたのか。
マニュアルが若気の至りで殺人を犯したことは軽率、アデルと一線を越えたのも軽率、マイルズが過去に何かしでかしたらしいことも軽率、ソフィアがドラッグに手を染めたのも軽率、アデルの息子が仕返ししようとするのも軽率、ということで邦題は『軽率』がいい。
日本では劇場公開されていない。→人気ブログランキング
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