『インビクタス/負けざる者たち』
ネルソン・マンデラの自叙伝『自由への長い道』の発表記者会見で、「自叙伝が映画化されるとしたら、大統領ご自身を誰に演じてもらいたいか」という記者の質問に、マンデラは「モーガン・フリーマン」と答えたという。
それを知ったフリーマンはマンデラに面会し、その後、自叙伝の映画化権を買い取り、脚本をイーストウッドに送って映画化の話をもちかけた。
イーストウッドは二つ返事でOKしたという。
原題:Invictus
監督:クリント・イーストウッド
脚本:アンソニー・ペッカム
製作総指揮:モーガン・フリーマン
音楽:カイル・イーストウッド/マイケル・スティーヴンス
製作:アメリカ合衆国 2009年
1990年、ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)は27年間の投獄生活から開放される。
1994年には、南アフリカの大統領に就任する。
それまで権力の中枢に仕えていた白人たちは、アパルトヘイト政策に対するマンデラの報復を恐れて大統領府を去ろうとするが、マンデラは就任の挨拶で今まで通りに仕事を続けてくれるように願う。
マンデラは、国の秩序を維持するために黒人と白人の対立を極力避けたかった。
南アフリカでは、ラグビーは白人の富裕階級のスポーツとみなされ、黒人には人気がなかった。
そんななか、南アフリカ代表チームのスプリングボクスは国際試合で負けが続いていた。
この際、チーム名もユニフォームも変えるべきであると黒人たちが指摘するが、マンデラはそれに反対した。
マンデラは、主将のフランソワー・ピノール(マット・デイモン)を大統領府に招き激励する。
その後、スプリングボクスの選手たちは、ボランティアで貧しい黒人の少年たちにラグビーを指導する。
フランソワーたちはマンデラが収監されていたロベン島の監獄を見学して、マンデラの不屈の意志を感じるのだった。
1995年のラグビーW杯でのスプリングボクスの下馬評は、決勝トーナメントに勝ち進めないだろうというもの。
しかし、そうした大方の予想を覆し予選リーグを突破し、決勝トーナメントをなんとか勝ち進み、ニュージーランドのオールブラックスとの決勝戦に望んだ。
いい映画作ってくれるねー、スポーツものは爽やか。
【第3回ラグビーワールドカップ南アフリカ大会】 |
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