8月の鯨
アメリカの北の方、メイン州の大西洋に浮かぶ小島の別荘で暮らす老姉妹(どちらもよぼよぼのお婆ちゃんだ)の2日間を描いた作品。
ふたりは、娘ころから夏の間はこの別荘で過ごし、入江に現れるクジラを見ることを楽しみにしていた。
ふたりとも夫に先立たれた未亡人。
八月の鯨 原題:The Whales of August 監督:リンゼイ・アンダースン 脚本:デイヴィッド・ベリー 音楽:アラン・プライス 製作国:アメリカ 1987年 |
姉のリビー(ベティ・デイビス)は頑固で気難しく、妹のセーラ(リリアン・ギッシュ)は親切で優しくて働き者。
リビーは、物事に対し否定的でときどき死を口にする。
幼馴染の陽気なティーシャ(アン・サザーン)のすすめで、この別荘を売るかどうかでひと騒動あり。
自称ロシアの貴族の末裔マラノフ(ヴィンセント・プライス)が、ビーチで釣った魚を届けてくれて、セーラは魚をおろしてもらう代わりに、マラノフをディナーに招待する。
海を見渡せる大きな窓を取り付けることで、ひと揉めする。
取り付けを渋っていたリビーの気が変わり、労働祭までに取り付けるようジョシア(ハリー・ケリー・Jr)に委託する。
楽しみができた。
穏やかな夏の海が何回も映し出され、のんびりした気分になる。
1987年の公開当時、リリアン・ギッシュが93歳、ベティ・デイビスが79歳で、実際の年齢と役の姉妹の関係が逆になっている。
アン・サザーンは78歳、ヴィンセント・プライスは76歳、ハリー・ケリー・Jrは66歳というベテランぞろい。
よく知らないけれど、かつて活躍した役者ばかりとのこと。それで作品に深みが出ている。
夏の終わりの頃に観るといい作品。→人気ブログランキング
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