『再会の食卓』
再会の食卓 [DVD]
posted with amazlet at 12.08.09
原題:Apart Togather
監督:ワン・チュエンアン
脚本:ワン・チュエンアン/ナ・ジン
製作国:中国 2010年 96分
監督:ワン・チュエンアン
脚本:ワン・チュエンアン/ナ・ジン
製作国:中国 2010年 96分
上海で暮らす女のもとに一通の手紙が届く。
1949年に新婚1年で生き別れ、今は台湾に暮す元夫から、このたび訪問団の1員として2週間の予定で上海を訪れる、できれば台湾に一緒に帰りたいというもの。
寛容な今の夫は妻の意志に任せようと言う。長男を妊娠していた女と結婚した夫は、こういう事態を覚悟していたのかもしれない。
長男は投げやり、娘たちは猛反対、娘婿は金で解決をと言う。
そして訪問団が到着する。
今まで節約して暮らしてきた夫は、大きい上海蟹を奮発する。元夫は、表向きは一家に歓待されているかのようで、家に泊まるように勧められる。
選択を任された妻は香港に帰ることを決意する。妻は元夫には愛情を感じ、夫には感謝していると言うのだ。正式な結婚の手続きが行われていなかったため、結婚の手続きののちに離婚の手続きをする必要があると、役人は説明する。
そうしたなか、飯店で開いた一家の会食で、温厚な夫が酒を飲み過ぎて、隣の卓の男と口論になる。激昂した夫は脳梗塞になり入院をする。
かくして、元夫は妻を残し台湾に帰るのだった。
引っ越したマンションには、子供たちが集まってこなくなった。やがて末娘は結婚してアメリカ暮しになるという。夫婦と末娘が囲んだ食卓で、妻は台湾の元夫の陰膳に、おかずをよそるのだった。
歴史に引き裂かれた夫婦と、近代化による家族のあり方の変容を、食卓を通して見つめた作品。
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