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2012年8月23日 (木)

シリアの花嫁

もともとシリア領だったゴラン高原の小さな村は、シリアと分断されイスラエルの占領下にある。住民の多くがイスラエル国籍を拒否し無国籍のままだ。

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アマル(ヒアム・アッバス)の妹モナ(クララ・フーリ)が結婚する日なのに、アマルたちの心は晴れない。モナが村を出て嫁いだら、2度と村に戻って来れなくなるからだ。
モナの結婚相手はダマスカスに住む親戚の人気俳優。ふたりは写真を見ただけで結婚を決めたものの、今まで顔をあわせたことがない。

Image_20201225100701シリアの花嫁<
原題:The Syrian Bride
監督:エラン・リクリス
脚本:
製作国:フランス・ドイツ・イスラエル  2004年  97分
父親は反イスラエル運動により何度も収監されたイスラエルにとっての要注意人物。

おりしも、シリアの大統領が息子のアサド(見境なく反対派や市民を殺しているあのアサド大統領)に交代しようとしているとき、村ではイスラエルの占領に反対するデモが行われる。
警察は、父親がデモに加われば逮捕し、娘を見送りに「軍事境界線」に行くことも許さないと脅す。

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やがて、ロシアから長男ハテムとイタリアから次男のマルワンも、やってくる。しかし父親は故郷を捨てロシア人と結婚したハテムを許そうとしない。
アマルの夫は、娘が男と会った罰として結婚パティーに出席させないと言う。
そんななか、アマルは父親のことで警察に掛け合い、父にハテムを許すように言い、夫には娘を出席させるように促し、孤軍奮闘するのだった。
やがて、パーティが終わり、モナの一家は新郎たち一家が待つ「境界」へ向かう。しかし、一行は融通のきかない小役人に翻弄され、延々と待たされる。

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面子や建前にこだわのは、それは家庭も村も国家も同じ。
アマルは毅然とした態度でのぞむ。

腹の出た男性カメラマンが、結婚に不安を抱くモナに、「結婚はスイカと同じ。割ってみなければわからない」と含蓄のある話をする。爆笑ものだ。
本作で意志の強い女性を演じたヒアム・アッバスの『扉をたたく人』(08年)での、苦悩する母親の演技も印象的だ。→人気ブログランキング

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