ワグ・ザ・ドッグ/ウワサの真相
大統領選を11日後に控え、中国訪問中のアメリカ大統領のセックススキャンダルが暴露された。
大統領サイドは、スキャンダルから大衆の目を逸らす作戦をとろうとする。
招集されたのは世論誘導の専門家" ロバート・デ・ニーロが扮するコンラッド。コンラッドのアシスタントを務めるのは大統領広報官のアン・フェッシュ扮するウィニフレッド。
まずは、大統領が病気のため帰国が遅れることにする。
![]() 原題:Wag the Dog 監督:バリー・レビンソン 脚本:ヒラリー・ヘンキン/デヴィッド・マメット 音楽:マーク・ノップラー 製作国:アメリカ合衆国 1997年 97分 |
コンラッドは、ダスティー・ホフマン扮するハリウッドの大物プロデューサーのスタンリーに、依頼した。
スタンリーの契約書には、仕事の成功報酬として大使の椅子を用意する、ただし秘密を漏らした場合は暗殺するという項目が盛り込まれている。
スタンリーのアイデアは、アルメニアとの間の戦争を捏造すること。
アルメニア人に似た風貌の少女をスタジオで走らせ、CGで背景に爆撃され炎上する民家を配し、少女には猫を抱かせ、架空の画像を作り上げマスコミに流した。
さらに、1930年代に作られたと見せかけたカントリーソングを流行させ、古靴を利用した草の根運動をでっち上げてしまう。
アルメニア戦争の嘘がばれると、アメリカ軍特殊部隊の生き残りをでっち上げようとする。
こうした、スタンリーたちがしかけた工作により、大統領の支持率は70%を超えるまでになるのだった。
大衆やマスコミを騙す、そんな大それたことを、デ・ニーロとホフマンそれにフェッシュが、あくまで軽いノリでこなしているところは、まるでコメディだ。
湾岸戦争で世界のマスコミに流された原油まみれの海鳥の映像はタンカー事故によるものであり、クェート大使の娘が訴えたイラク兵の新生児大量虐殺は娘の狂言であったなど、私たちはニュースがでっち上げられることを目にしてきた。
それにしても、世論誘導の専門家という職業が存在するとは驚きである。
ワグ・ザ・ドッグ(Wag the dog)とは、冒頭の The tail が省略されていて、尻尾が犬を振るという意味から、本末転倒のこと。→人気ブログランキング
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