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『レイチェルの結婚』

姉レイチェル(ローズマリー・デウィット)の結婚式の2日前に、麻薬常習者の更正施設を出たキム(アン・ハサウェイ)は、結婚式の準備でごった返す自宅に帰ってくる。ひっきりなしにタバコを吸い、家の中を歩き回るキムの存在は、周囲にピリピリとした緊張感を生んでいる。

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レイチェルの結婚 [Blu-ray]
原題:Rachel Getting Married
監督:ジョナサン・デミ
脚本:ジェニー・ルメット
製作:ジョナサン・デミ/ネダ・アーミアン/マーク・プラット
製作総指揮:イロナ・ハーツバーグ/キャロル・カディ
作曲:ゼファー・タウィル/ドナルド・ハリソンJr. 
製作国:アメリカ合衆国  2008年  114分

キムは14歳のときに麻薬を服用して、弟を乗せた車で事故を起こし弟を死なせた。それ以来、麻薬に溺れ施設に入ったり出たりを繰り返しているバックマン家の厄介者である。彼女の存在は一家に辛く悲しい過去の記憶を否応なく甦らせる。

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親戚や友人が集まった結婚式前夜のディナーは、それぞれが自己紹介し和気あいあいと進んだ。レイチェルから妊娠してるとの発表もあった。
いざ、キムが語り始めると、場違いなことを言い出すのではかと、一同はハラハラしているのが画面から伝わってくる。画面が細かく揺れドキュメンタリー風に映し出され、見ている者はまるでディナーにいるかのような臨場感を感じる。

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ディナーが終わって客が帰ったあとに、姉はキムに対し鬱積していた怒りを爆発させる。キムは自分が歓迎されていないことを強く感じるのだった。
そして、キムは車で家を飛び出して運転を誤り自損事故を起こしてしまう。

結婚式当日、交通事故で顔にあざのできたキムは、殊勝にレイチェルを祝福している。
ミュージシャンである花婿の友人たちは、得意の楽器を奏でて式を盛り上げている。

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温厚そうな父親の表情はどこか作ったようで引きつって見える。離婚し今は実業家として成功している母親(デブラ・ウィンガー)はよそよそしい。会が終わればさっさと引き上げてしまう。式を控え興奮気味の姉は神経質になっている。キムは疎外感を感じながらもなんとか平常心を保とうとしている。花婿は終始笑顔を絶やさず、穏やかである。ひとりひとりの心模様を丁寧に映し出すことで、作品み深みを与えようとすると監督の意図が、成功している。

主演のアン・ハサウェイは、第81回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。


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