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2012年9月16日 (日)

ものすごくうるさくて ありえないほど近い

同名のベストセラー小説の映画化。
9.11で父親を奪われた9歳のオスカー(トーマス・ホーン)は、父親(トム・ハンクス)が大好きだった。ふたりでテコンドーをしたり、言葉遊びをしたり、NYの幻の第6区を調べたり、お互いが信頼し合い、すごく近しい関係だった。立ち直れないオスカーは、父親の葬式で棺の中が空だったことで、母親(サンドラ・ブロック)にやりどころのない怒りをぶつける。

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454f74bcef3f4ebca73d75d17104e22fものすごくうるさくて、ありえないほど近い
Extremely Loud & Incredibly Close
監督:スティーヴン・ダルドリー
脚本:エリック・ロス
原作:ジョナサン・サフラン・フォア
音楽:ニコ・マーリー
製作国:アメリカ合衆国   2011年  129分 

最悪の日から1年後、未だに立ち直れないでいるオスカーだが、父の部屋に入ることができるまでになった。
そこで、紙袋に入った鍵を見つける。
鍵屋は、20年くらい前に作られた貸金庫の鍵だという。袋には「BLACK」と書かれていた。

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オスカーはその鍵で開けることのできる金庫に、父が彼に残した重要ななにかが保管されていると信じ、鍵穴を探すことを決意する。
電話帳から「BLACK」姓の家をピックアップして、片っ端から訪ね、合う鍵穴を探すのだった。オスカーは公共交通機関は危険と思い込んでいて、バックパックを背負い手にはタンバリンを持って徒歩で各家を回る。
世間はオスカーに対して好意的であった。

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オスカーの住むマンションの前には祖母が住んでいて、そこに間借り人(マックス・フォン・シドー)が住むようになる。間借り人は老人の男だった。
老人は言葉を発することができない。筆談と身振り手振りでやり取りするうちに、ふたりで鍵穴探しをすることになるのだった。オスカーは、老人の後ろ姿や仕草から、自分の祖父ではないかと思い始める。

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あるとき、父親が切り抜いた新聞記事から鍵穴の持ち主の目星がつく。そこは、オスカーが以前に訪ねた黒人夫婦(ヴィオラ・デイヴィス)の家であった。
そして、鍵が父親の部屋にあった理由が明らかになる。それはオスカーが期待していたようなものではなかった。しかし、鍵穴探しを通じて出会った人びとから、彼は様々なことを学び成長した。
鍵穴を見つけ出したことでオスカーは立ち直り、彼を見守っていた母との関係も修復される。

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オスカーにとって、貿易センタービルにいた父親からかかってきた電話に出なかったことは、悔やんでも悔やみきれないことだ。彼はその自責の念を、誰にも話せずに苦しんでいたのだった。

彼は鍵の持ち主(ジェフリー・ライト)にそのことを打ち明け、9.11の呪縛から解放されるのである。

主人公のオスカー役トーマス・ホーンの演技が素晴らしい。何しろ膨大なセリフをこなしている。クイズ番組優勝の経験を持ち、話す人間が世界で一番多いという理由で北京語を習得しているという才気走った少年だ。
作中では、アスペルガー症候群を疑われ診察を受けた結果、「不確実」と診断されたことになっている。
彼なしでは、本作は成り立たない。

アカデミー賞の作品賞、助演男優賞(マックス・フォン・シドー)にノミネートされた。→人気ブログランキング

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