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『最高の人生をあなたと』

最高の人生をあなたと [DVD]
原題:Late Bloomers
監督:ジュリー・ガヴラス
脚本:ジュリー・ガヴラス /オリヴィエ・ダザ
製作:シドニー・デュマ
製作総指揮:シルヴィー・ピアラ/ベルトラン・フェーヴル
音楽:ソディ・マルシシェヴァー
製作国:フランス ベルギー イギリス 2011年 90分

ロンドンに住む、元教師のメアリー(イザベラ・ロッセリーニ)は、夫アダム(ウィリアム・ハート)の業績を讃える授賞式で、「記憶が飛んだ」。
すわ、ボケたのかと自らも周りも不安になる。なにしろ晴れの舞台でのことだ。

1

還暦を前に、ボケていられないと水泳教室に通い始めるメアリー。しかし、周りは若い女性ばかりで、男性インストラクターはメアリーに見向きもしない。水泳教室に通うくらいだから、プロポーションには多少自信があった。だから惨敗とは認めたくない、周りに見る目がないと思いたい。

2

バスに乗れば不本意ながら席を譲られる。「私は年寄りじゃない」とシカトするものの、周りがそんな風に見てるのかと落胆する。
ボランティアに参加しようとすると、横柄なコーディネーターにやる気のない高齢者グループに入れられ、元教師のキャリアなんてなんの効力もない。そんな扱いに憤慨しても、還暦前であり、視力が衰えていて記憶が飛んだのは事実である。

アダムは、建築界の名誉賞を受けるような著名な建築家である。
しかし、設計事務所の経営状況は思わしくない。

3

意に反して引き受けた老人ホームの設計には、さっぱり身が入らない。高齢者の快適な環境など、自分のすぐ将来のことのようで、頭に浮かべたくないのだ。
若いスタッフとともに美術館の設計プロジェクトに加わって仕事をしていると、活力が湧いてくる。

4

メアリーはそんなアダムに嫉妬を感じているのか、あるいは一緒にいると年齢を感じてしまうのか、これまで仲睦まじかった夫婦の間がギクシャクしていく。
そして、それぞれが若者相手に情事に走ってしまう。
この熟年夫婦はどうなるのか?

まぎれもなく人生の終盤に差し掛かった夫婦。
その現実を受け入れたくないから、なんとか今とは違う居場所を探そうとする。そんな所はある筈もないとわかっていても、抵抗を試みたい。
高齢者社会が到来した先進国の共通のテーマである。
ヨーロッパ映画は、「渋いテーマ」をなんなく扱うから油断できない。
それにしても、日本語タイトル『最高の・・・』はどうにかならなかったのかな。


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