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2012年10月16日 (火)

ノーバディーズ・フール

冬を迎える、ニューヨーク州の田舎町。
60歳の土木作業員サリー(ポール・ニューマン)は、中学代の恩師ミス・ベリル(ジェシカ・タンディー)の家に下宿している。
彼とヴェラの結婚は、はるか昔に失敗に終わり、息子がわずか1歳のときにサリーは家を出た。
Photo_20210414133901ノーバディーズ・フール
Nobody's Fool
監督:ロバート・ベントン
脚本:ロバート・ベントン
原作:リチャード・ルッソ
製作国:アメリカ合衆国  1994年 110分

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サリーは仕事中の事故で膝にケガを負い、雇い主のカール(ブルース・ウィリス)とそのことで係争中である。とは言ってもサリーとカールは気心のしれた悪友同士。
カールは浮気者で、妻のトビー(メラニー・グリフィス)は悲嘆にくれている。ことあるごとにカールに町一番の美人トビーを大切にしろと言い、トビーを慰めてきたのがサリーだった。

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気負って向かった裁判で、サリーはあっさり負けてしまう。
腹いせに、カールの建築現場からコンクリートブロックを盗もうと、オンボロトラックにコンクリートを積見込んでいると、重さに耐えかねたトラックが壊れてしまう。そこに、たまたま音信不通だった息子のピート一家が車で通りかかり、息子たちは別れた妻のヴェラのところへ感謝祭の祝いに行くところだった。なんという偶然だろう。

感謝祭の日。元の妻ヴェラの家を訪ねたサリーは、ピートの長男、つまり孫のウィルと出かけることになる。サリーは臆病なウィルに「勇気を出すこと」を教える。
息子の教えてやれなかったことを、孫に教える、せめてもの罪滅ぼしだ。

息子のピートは妻と別れたうえに大学教授の職を失い、サリーの土木作業のアシスタントとして働くことになった。ところがピートの出現で、少ない仕事が一層少なくなるといじけるロブ(プルット・テイラー・ヴィンス)は、現場から怒って去っていく。
ロブをなだめようと追いかけたサリーは、ロブの後ろについて歩道を車でゆっくり走っているところを、運悪くピントのずれた若い警官(フィリップ・シーモア・ホフマン)に見つかりってしまう。銃で狙いすまされたサリーは、善良な市民を威嚇する警官を殴り倒してしまう。

フィリップ・シーモア・ホフマン演ずるこのバカ警官、『天才バカボン』の警察のように、どこでも銃をぶっぱなしそうなのだ。名優も駆け出しの頃は、端役だ。

リーはあわや刑務所送りになりかけるところ、なんとか丸く収まり留置所から出る。

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一方トビーは浮気に懲りないカールに愛想をつかす。
サリーは「一緒に町を出てハワイに行こう」とトビー誘い、いっときは誘いに乗るトビーだが、結局トビーはカールの許へ帰っていく。
息子のピートも妻とよりを戻しウィルとともに町を去ってゆく。
一日が終わり疲れ果てて、ミス・ベリルの下宿に戻ったサリーは、彼女の傍で笑みを浮かべながら眠りにつくのだった。

ところで、サリーは毎週同じ数字を買い続けてきた馬券を、警察沙汰で買えなかったが、その数字の馬券がなんと万馬券になった。
落胆しているサリーにビートが馬券をわたす。気を利かせて買っておいたのだ。
人生悪いことばかりではない。

リーは、常に仕事をしているわけでなく、いわばその日暮らし。
60歳になって蓄えはなく、一体、残りの人生はどうするのだというような状況なのに、いたって呑気なのだ。友人たちと一緒にいれば何とかなるさという感じだ。

みんなから慕われ、男気があって優しい、それなのに早々と離婚して家を出たサリー。彼を取り巻く人々の、彼と繋がっていることで癒される、ほのぼのとした人間関係を描いた心暖まるドラマ。
本作は、ジェシカタンディーの遺作となった。→人気ブログランキング

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