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2012年10月30日 (火)

ダブルフェイス 秘めた女

パリに、夫とふたりの子どもと暮らすジャンヌ(ソフィー・マルソー)は小説家をめざすライター。
自らについて書いた小説を出版社に持ち込むが、出版を断られてしまう。
その頃から、ジャンヌに異変が起こる。
Image_20201129085301ダブルフェイス 秘めた女
監督:マリナ・ドゥ・ヴァン
脚本:マリナ・ドゥ・ヴァン/ジャック・アコティ
製作:パトリック・ソベルマン
製作国:フランス  2009年  110分 

家の中の家具の配置が前と違って見えたり、家族がジャンヌを阻害しているように思えたり、街角に少女が現れ追いかけると消えてしまったりというようなことが起こる。
そうこうするうちに、夫も子供も見たことのない人物に変わってしまう。
そして、ジャンヌの顔半分が別人になる。身体には傷が現れたり腫れたりして、異変が起こっている。 下の写真は顔の右半分がモニカ・ベルッチ、左はソフィー・マルソー。

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ジャンヌは子供の頃の記憶が喪失しているので、そこを掘り下げていくと、ジャンヌ自身が封じ込めていたいまわしい過去が蘇ってきて、体に変調をきたしているらしい。

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ジャンヌは、自分の過去を探るために子どもの頃の写真を持ってイタリアに向かうのだった。
イタリアのあるカフェで、母親らしき人物ヴァレリーを見かける。ヴァレリーはジャンヌとの接触を避けようとするが、ジャンヌはヴァレリーの親族が集まったパーティーに忍び込み、そこで、ヴァレリーと息子の会話を耳にする。
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その話から、自分がジャンヌではなくヴァレリーの娘ローザマリアであることを知るのであった。
ヴァレリーの連れ子であったローザマリアは養父から受け入れられなかった。このことがトラウマとなった。そして、8歳のときに交通事故に遭いジャンヌは亡くなり、ローザマリアは生き残り記憶喪失となる。
それを期に、ローザマリアは自分自身をジャンヌと思い込んで生きてきたのだった。

 

記憶を取り戻したジャンヌはパリの自宅に戻ってくる。
そこには、本物の夫と子どもがローザマリア(モニカ・ベルッチ)となにもなかったように幸せそうに暮らしている姿を、ジャンヌは見るのだった。

 

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ソフィー・マルソーの顔が、徐々にというか、無理やりモニカ・ベルッチの顔に変わっていく。ジャンヌの身に起こるこのサイコホラー的変化は、ややこしいことだが、ジャンヌが本当の自分ローザマリア(モニカ・ベルッチ)に「変態」する過程であった。昆虫の変態のように顔が変わっていくところは、まるでホラー映画だ。

フランスを代表する美人女優の共演、しかも役どころが半分ずつということで、盛り上がる作品なのだろう。

ソフィー・マルソーとモニカ・ベルッチは同一人物を演じている。ところが、パリにいる母親とイタリアのヴァレリー、はじめに出てくる夫とヴァレリーの息子は、逆にひとりがふた役を演じているので、ややこしいのだ。

 

フランス映画にはこういう強引な変化球映画があるから、油断できない。

 


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