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2012年11月12日 (月)

17歳の肖像

16歳の娘が中年男に引っかかり処女を捧げたものの、男の正体を知って娘は自らの愚かさに気づき、男と決別する。それにしても妊娠しなくてよかった、なにしろあの人にはいくつもの前例がありますから、というストーリー。
Image_20210113115501 17歳の肖像
An Education
監督:ロネ・シェルフィグ
脚本:ニック・ホーンビィ
製作国:イギリス 2009年  95分

1961年、ロンドン郊外で両親と暮らす16歳のジェニー(キャリー・マリガン)は、オックスフォード大学を目指して勉強に励んでいた。ラテン語以外の成績は合格ライン以上だ。同級生も担任も校長も一目おく優等生。

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音楽クラブの練習のあと、チェロを持って帰宅の途についていたジェニーは、土砂降りの雨にずぶ濡れになり途方に暮れていると、車で通りかかった中年男(ピーター・サースガード)が執拗に車で送ると言い、車に乗り込む。
これが間違いのもとだった。

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その数日後、ジェニーその男と街角で会い、音楽会と食事に誘われる。
ジェニーは、到底父親が許可しないと断るのだが、予定の時間になると男はジェニーの家までやって来た。

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ジェニーの父親(アルフレッド・モリーナ)は、彼女の大学進学に有利なことは許可するが、そうないことは許さないような狭小な男。
例えば、音楽クラブでチェロの練習をするのは内申書に反映するから良いが、音楽会に行くことは無駄というような潤いのない考えをしている。
しかし、デイヴィットはジェニーの両親をうまく説得し、彼女を連れ出した。ジェニーを友人のダニー( ドミニク・クーパー )とその恋人ヘレン(ロザムンド・パイク)と引き合わせ、ジェニーに大人の世界を教える。
音楽会のあとに訪れたレストランでは、ブレンダ・リーの曲がBGMに流れていた。

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デイヴィッドは、オックスフォードにジェニーを連れていっていいかと、父親に許しをこう。
デイヴィッドが童話作家のオックスフォード大教授に会うと言うものだから、父親は教授にコネができ受験が有利になる踏んで、泊りがけのオックスフォード行きを許可する。
ところが、デイヴィットたちはオックスフォードへは行かず、偽造サインを裏表紙に書いた童話の本をジェニーに渡すのだった。
この時点でデイヴィットたちが詐欺師であることがわかるが、ジェニーはすでに心をデイヴィットに奪われていた。

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ジェニーは、勉強して大学に進んでも、所詮は学校の先生か公務員になるくらいで、結局つまらない人生を送ることになると思うようになる。
それより、レストランで食事をし、音楽会へ行ったり、旅行に出かけたりの今の生活の方が、16歳のジェニーにとってはるかに魅力的である。

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やがて、ジェニーの変わりようが学校で問題となり、校長(エマ・トンプソン)に呼び出される。
ジェニーは、担任(オリヴィア・ウィリアムズ)や校長の生活が陳腐で価値のないものに思える。恋は盲目、周りが見えないジェニーは不遜にもそれをふたりの前で口にするのだった。化粧が派手になり、服装は少しだらしなくなり、ジェニーはグレてしまったのだ。

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そんなある日、デイヴィッドに求婚されたジェニーは、両親に相談する。父親は、ジェニーがオックスフォード大学に進学するよりは、金持そうなデイヴィットと結婚した方が幸せになるし、余計な金がかからないと考え結婚を許可する。

そう話がうまくいくはずもなく、デイヴィットは詐欺師、悪質な女たらしなのだ。そういうことがあって、ジェニーは足踏みしたものの、大人の世界を垣間見たことで成長した。
第82回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされた。→人気ブログランキング

【ピーター・サーズガード出演作品】
17歳の肖像(2009年)
エレジー(2008年)
フライトプラン(2005年)
ニュースの天才(2003年)

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