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2012年11月 7日 (水)

『ファミリーツリー』

ファミリー・ツリー [DVD]
The Descendants
監督:アレクサンダー・ペイン
脚本:アレクサンダー・ペイン/ナット・ファクソン/ジム・ラッシュ
原作:カウイ・ハート・ヘミングス
製作:アレクサンダー・ペイン/ジム・テイラー/ジム・バーク
製作国:アメリカ合衆 2011年 115分  ★★★★☆

事故で妻が植物人間となり、妻が浮気をしていて離婚を考えていたと知った男はどうするのか。
相手がどんな人物かは少なくとも突き止めたい。できれば相手の本心を知り、死を前にした妻に会う相手の反応を見てみたい。妻にはどうすることもできないから、相手に復讐できないかと男が思ったとしても、不思議ではない。

ハワイのオワフ島に暮らす、弁護士のマット(ジョージ・クルーニー)には、妻エリザベスとふたりの娘がいる。
ある日、エリザベスがスピードボートのレースでケガをして、意識不明の重態となり人工呼吸器につながれた。
夫婦は、ここ3ヵ月の間会話をしていなかった。

1

母親が事故に遭ってから、10歳の娘スコッティは情緒が不安定となり、学校で問題ばかり起こしていると、マットは担任から知らされる。
マットは、先祖代々受け継がれてきた自身が管財人を務めるカウアイ島の広大な土地を、売却するどうかの決断を迫られていた。売れば自然は失われるものの一族は巨額の金を手にすることができる。マットも経済的にかなりの余裕ができる。

寄宿学校にいる17歳の娘アレックス(シェイリーン・ウッドリー)に妻の病状を伝えに行くと、母親に反発していた娘から、エリザベスの浮気を知らされる。そのことで、アレックスはエリザベスとひと騒動あったという。
寝耳に水のマットは、妻の浮気の真偽を友人夫婦に確かめると、妻は離婚まで考えていたと知らされる。
妻はその男と一緒になることを望んでいたというのだから、マットは心穏やかでなくなる。
浮気の相手スピアーに、妻の事故やケガの状態を伝えようという衝動に駆られ、スピアーのいるカウアイ島に娘ふたりとともに向かう。

2

先祖から伝わる土地を、売却前に見ておこうと娘たちと高台に行くと、目の前には神秘的で雄大な原野が広がっていた。
このとき、マットはこの広大な土地が開発されて、自然が失われていいものかと思ったに違いない。

3

マットはアレックスを連れて、浜辺のスピアーのコテージに行く。そして首尾よく、スピアーに会うことができた。

娘を連れていたので、相手は気を許して、マットを家の中まで招き入れた。
こういう時は、子供連れが有効だ。子供連れだと警戒心が薄れる。連れいいる子供は男よりも女のほうが効果的だ。

スピアーの口から出た言葉は、本気ではなかったというもの。
【このあとネタバレです。】

医師からエリザベスの回復は見込めないと宣告される。生前エリザベスは尊厳死宣言に署名していた。
マットはパーティーを開き、妻の尊厳死宣言を集まった友人たちに告げる。
見舞いに来た友人や親戚や義父に、マットは良くできた妻だと話すのだった。
もちろん、心の中では不貞を働いた妻と怒っていて、それを押し殺しているのだ。

従兄弟たちとの会議では、多数が土地を売却する意向であったが、従兄弟たちが法的手段に出るという忠告を振り切って、管財人であるマットは売らないことにする。
土地を売ってそこに施設が建設されれば、憎きスピアーに多額の仲介料が入る。マットはささやかな抵抗をしたのだ。

4

そして、久しぶりに家に帰ったマットとふたりの娘はカウチに横たわり、一枚の毛布を一緒にかけながらアイスクリームを頬張り、水入らずでテレビを観るのだった。

悲惨な話にもかかわらず、どこかユーモラスな余韻が残る作品に仕上がっている。
ジョージ・クルーニーの演技力、それと最後のシーンが悲惨さを払拭している。


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