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2012年12月30日 (日)

それでもボクはやってない

日本の裁判の有罪率は99.9%。この数字には被告が犯行を認めた場合も含まれている。被告が否認した場合、無罪を勝ち取れるのは3%だという。この数字から警察や検察の力がいかに強いかが分かる。
Photo_20220507082701それでもボクはやってない 
I Just Didn't Do It
監督:周防正行
脚本:周防正行
音楽:周防義和
製作国:日本 2007年 143分

金子徹平(加瀬亮)は、就職試験を受けに朝の満員電車に乗った。スーツの上着の後ろが電車のドアに挟まれた。それを引き抜こうとゴソゴソやっていると右側にいる女性に手が当たり目が合い、徹平は「済みません」と言って頭を下げた。

1

下車する駅の近くになって「止めて下さい」と目の前の女子中学生が言い、フォームに降りたところで、「触りましたよね」とその中学生に徹平は言われた。サラリーマン風の男が、反論する徹平を駅の事務所に連れいった。
駅の事務所には、先ほど徹平と言葉を交わした女性がついてきて、「この人は痴漢をやっていません」と証言してくれたものの、事務所の入り口でその女性は追い返されてしまった。これで徹平は孤立無援となってしまう。
痴漢はやってないと徹平は主張するものの、「中学生はあなたがやったと言っている」と、駅員に取り合わない。
警察に引き渡され警官(大森南朋)が徹平に対し、「やったといえばすぐに出られる」と高圧的な態度で言った。濡れ衣を晴らそうするが、主張は認めらず、徹平は逮捕される。
検察でも、やっていないとの徹平の主張は認められず、ついには起訴されることとなる。
起訴の根拠は被害者の証言だけである。

3

いよいよ裁判が始まると、ベテラン弁護士の荒川(役所広司)の追求で、警察の杜撰な捜査内容が明らかにされ、公判の4回目までは被告の撤兵にとって有利に進んでいると思われた。
ところが、第5回目の公判から裁判官が交代した。
それまでの担当裁判官が無罪とした2つの裁判が上告審で有罪となり、裁判官は転勤を命じられたというのだ。
裁判官の交代で雲行きは変わった。

日本の法廷では、検察は証拠をすべて開示する必要はなく、自分たちに有利なものだけつまり被告の有罪に結びつくものだけを証拠とすればいいという。
被告弁護士が証拠の提示を求め、裁判官が提示を指示した場合は提示しなければならない。

2

多くの痴漢事件には証拠がないため、無罪主張する場合、それを証明しなくてはならないという。
そこで、現場を再現しビデオに収め、徹平が痴漢をしていないことを証明する。
さらに、徹平が言葉を交わした女性が見つかり、証言台に立ち徹平の無罪を訴えたのだが、裁判官(小日向文世)はその証言を取り上げない。
荒川は最初に徹平に接見した弁護士を証人に立てようとするが、裁判官に却下されてしまう。

徹平の拘留は4ヶ月に及び保釈金は200万円だった。痴漢を認めた場合は、拘留は数日で罰金は50万円ほどだそうだ。
かくして、判決が言い渡される。結果は有罪。直ちに徹平は判決を不服として控訴した。

痴漢冤罪を晴らすことの難しさが描かれている。
さらに、日本の裁判のあり方の問題点が見えてくる。→人気ブログランキング
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