レンタネコ
サヨコ(市川実日子)は猫たちと一軒家で亡き祖母の仏壇を守りながらひとりで暮らしている。何かと気持ちを逆なでする隣の謎のおばさん(小林克也)に、悩まされている。
サヨコは子どもの頃から、猫に好かれやすい体質らしく、どこに行っても猫が寄ってきた。それは祖母譲りだ。
レンタネコ 監督:荻上直子 脚本:荻上直子 音楽 :伊東光介 製作国:日本 2011年 110分 |
そんな祖母はエプロンに煮干しを忍ばせていた。サヨコは笹かまぼこにしている。
サヨコには強い結婚願望がある。結婚すれば癒されると思っているらしい。
ある日、サヨコは「レンタネコ屋」を始めた。
「レンターネコ、ネコ、ネコ。寂しい人にネコ貸しまーす」とハンドマイクで連呼しながら、リアカーにネコを乗せて河川敷を歩く。
因みに小夜子のケータイの呼び出し音は、この「♪レンターネコ、、、♪」である。
宣伝文句どおり、猫で心の穴を埋めてくださいという、癒しを売る商売なのだ。
老未亡人(草村礼子)、 単身赴任の中年男性(光石研) 、そしてレンタカーの受付女性(山田真歩)に猫を貸し出す。
淡々とした脱力ペースで話は進む。
同じシーンの繰り返しが使われる。
例えば隣のおばさんが出てくるシーンでは、気に障ることをひとことふたこと言って、歌いながら場面から消える。そしてサヨコは「ババア、ゼッテイぶっ殺してやる」と独り言で締めくくる。
繰り返されると、見ている方は次はこうなるなと読める。それが安心感につながって癒される。安定調和ってやつだ。
動物が登場すると「お涙頂戴」になる作品が多いけれど、本作は涙が出ない。
ゆるい画面がただただ続き癒される。
出演している猫は、どの猫も不思議なくらいにおとなしくて、利口だ。
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