サイドウェイ
バツイチ教師と売れない俳優が、カリフォルニアのワイナリー巡りをするロードムービー。
![]() Sideways 監督:アレクサンダー・ペイン 脚本:アレクサンダー・ペイン/ジム・テイラー 原作:レックス・ピケット 音楽:ロルフ・ケント アメリカ 2004年 130分 |
小説家希望の英語教師のマイルス(ポール・ジアマッティ)と売れないTV俳優のジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)は、大学時代のルームメート。ワインをこよなく愛するマイルスは結婚を間近に控えたジャックとともに、カリフォルニアのサンタバーバラ郡のワイナリーを巡りゴルフを楽しむ旅行に出かけた。
マイルスは未だに前の妻に未練たらたらで、旅行中に酔っ払って電話するようなダメ男である。マイルスの執筆中した小説は、編集者の手に渡って、出版されるかどうかの連絡待ち。
一方、ジャックの旅の目的は、もっぱらガールハント。結婚式ぎりぎりまで、羽目を外して思いっきり女遊びをしようというとんでもない魂胆。
マイルスはワイナリーで働く顔なじみのマヤ(ヴァージニア・マドセン)に出会い、彼女の友人のステファニー(サンドラ・オー)も加え、4人で夕食をともにすることになる。
マヤの夫はカリフォルニア大の哲学の教授であったが、ふたりは1年前に離婚していた。彼女はワイナリーで働きながら、園芸学の講義に週2回通っているという。
彼女はワインに対しての鋭い味覚を備えていて、夫のワインの味覚がインチキだとわかったことが、別れる理由だったという。マイルスとマカはワインの話題で盛り上がる。当然ながらふたりの距離は縮まっていく。
マヤはマイルスがピノ・ノワールを好む理由を訊く。
ピノ・ノワールは高温多湿を嫌い、栽培には手が掛かかる。出来あがるワインは繊細で、マイルスはその繊細さが好みだと話す。カベルネ・ソービニオンやシラーは、生命力が強く放っておいても育ち、ワインの味も力強い。今はリースリングに凝っているという。
こうしたワインのちょっとした薀蓄が所々に差し挟まれて、ストーリーが展開される。
一方、ジャックはステファニーと気が合い深い中になるが、ジャックが結婚を控えているとわかると、ステファニーは烈火のごとく怒り出す。マヤもマイルスがジャックの結婚を内緒にしていていたと怒り出す。
怒り方が尋常でない激しさのステファニーは、東洋系女優サンドラ・オーが演じている。彼女は、『ラビット・ホール』(10年)にも出ていて、主人公ニコール・キッドマンの夫役のアーロン・エッカートと不倫の関係になる、本作と似たような役どころだった。韓国系カナダ人である。
これでジャックは女遊びに懲りたかと思いきや、今度はレストランのウェートレスに手を出し、女の部屋にクレジットカード入りの財布を忘れてしまうという体たらくで、またもやひと騒動が起こる。
マイケルの小説は今回も出版が見送りになり、彼は自暴自棄になってワインをがぶ飲みする。
こうしてふたりのドタバタの旅行は終わり、ジャックはなんとか結婚式をあげる。
留守電にマヤからの伝言が入っていて、それを聞いたマイケルは彼女に会いに出かけるのだった。
ワイン好きにはたまらないワインの薀蓄がそこかしこに挟み込まれている。
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【ロードムービー】サイト内リンク
『星の旅人たち』The Way/10年
『リトル・ミス・サンシャイン』Little Miss Sunshine /06年
『サイドウェイ』Sideways/04年
『ヴァイブレータ』Vibrator/03年
『モンスター』Monster/03年
『ストレイト・ストーリー』The Straight Story/99年
『テルマ&ルイーズ』Thelma and Louise/91年
『スタンド・バイ・ミー』Stand by Me/86年
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