ブラッド・シンプル
本作は『ノーカントリー』(2007年)で、アカデミー賞作品賞と監督賞を受賞したコーエン兄弟の兄ジョエル・コーエン監督の初作品である。
のちに監督は本作の主人公アービー役のフランシス・マクドマードと結婚しているなど、何かと話題性に富んだ作品である。
中国映画『女と銃と荒野の麺屋』(チャン・イーモウ監督、2011年)は、この映画をリメイクしている。
ブラッド・シンプル Blood Simple 監督:ジョエル・コーエン 脚本:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン 音楽:カーター・バーウェル アメリカ 1985年 99分 |
テキサツ州の田舎町に、ポツンとある酒場の経営者マーティ(ダン・ヘダヤ)は、アビー(フランシス・マクドーマンド)と従業員レイ(ジョン・ゲッツ)が浮気をしていると疑い、私立探偵のフィッセル(M・エメット・ウォルシュ)に調査を依頼する。
マーティはケチで傲慢、周りからは嫌われている。
アビーは夫からパールグリップの銃を貰ったとレイに話す。この銃がストーリーの流れの中で重要な鍵となる。
彼女はマーティを撃ってしまうそうだとレイに話す。ここで、レイはアビーがマーティを殺すかもしてないと思ったのだろう。
フィッセルはふたりの不貞の現場を抑えマーティ報告し金を手にするが、傲慢なマーティの上から見下す態度が気に入らない。
マーティに詰問されたレイは酒場を辞めることになる。
レイが未払分の給料2週間分を要求するが、強欲なマーティは不倫の対価として支払いを拒否した。そんなことでは、怒りが収まらないマーティは、妻とレイの殺害をフィッセルに依頼する。ここから物語は大きく動き出す。
ところが、フィッセルはふたりを殺したように見せかけ、マーティから依頼料をだまし取るだけでなく、アビーのバッグから盗んだ銃でマーティを撃ち、金庫の有り金を持ち去るのだった。
未払い分の給料を手にしようとマーティとの交渉に酒場に現れたレイは、撃たれたマーティを発見して、アビーの仕業だと早合点し、マティを運び出す。
一方、アビーは血液のついた衣服や車の座席の血液から、夫を撃ったのはレイであると思い込んでしまう。
レイがアビーに事情を説明しているところに、愛用のライターを置き忘れたフィッセルが舞い戻ってきて、酒場は殺し合いの場になるのだった。
BGMにカントリーが流れると、残忍な場面が和む効果がある。
殺人が起こるものの、どこかコメディのテイストが感じられる作風である。
コーエン兄弟がただ者でないと感じさせるインディーな姿勢が本作でも貫かれている。→人気ブログランキング
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