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『マルホランド・ドライブ』

話が前後したり、空想や回想のシーンが出てきたり、関係のない話が差し込まれたり、人物が入れ替わったり、つじつまが合わなくなったりする。だからといって、投げ出したくなるかと思いきや、目を話せない魅力がある。ワクワク感と不安感がない交ぜになったような気分にさせてくれる。
デヴィット・リンチ監督の「単純な恋愛もの、ハリウッドのダークサイトを描いた」という言葉をヒントにすると、謎は解ける。

マルホランド・ドライブ [Blu-ray]
Mulholland Drive
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
アメリカ・フランス   2001年  145分 ★★★★☆

夜のマルホランド・ドライブで起こった交通事故で、生き延びた女が記憶喪失になる。彼女は、ハリウッドの灯りを目指して歩き出しサンセット通りの高級アパートに入り込む。そこは、大女優の家で、女優は撮影に出かけるところだった。
女優の姪ベティ(ナオミ・ワッツ)が映画のオーディションを受けるために、その家を借りることになり、シャワーを浴びている記憶喪失の女に出くわす。ベティに名前を訊ねられた女は、リタ・ヘイワースのポスターが目に入り、とっさにリタ(ローラ・ハリング)と名乗る。

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こうした流れとは別の話が進む。
ダイナーでは青年が夢の話をし、映画のオーディションを受ける若い女に男がつきまとい、ドジな男が殺人を犯してドタバタしたり、ハリウッドの顔役が映画のヒロインを強引に指名したり、若手監督(ジャスティン・セロー)が妻の浮気現場を目撃して間男に殴られたり、得体のしれないカウボーイが現れたり、それぞれの話が関連がありそうで、そうでもないような形でストーリーは進む。

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ベティはリタの記憶を取り戻させようとリタに優しく接し、積極的に行動する。やがて、ふたりはレスビアンの関係になり愛し合うようになる。このあたりから、ストーリーがこんがらがってくる。

夜中の2時に、ふたりはタクシーでクラブ・シレンシオに向かう。
ふたりは女性歌手の歌に涙して感動し、ベティはひきつけを起こさんばかりに体が震えるのだった。
ここから、人物が入れ替わる。
ベティはダイアンになり、リタは女優のカミーラになり、ベティがリタに近づくと拒絶される、ベティはリタに振られたのだ。

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ここで冒頭で映し出されたマルランド・ドライブの標識が、再び映し出される。
ここから結末に向かってストーリーは進む。
ベティことダイアンが、リタことカミーラが他の男や女と親密にすることに嫉妬し、錯乱状態になってしまう。

マルホランド・ドライブは実在する道路で、ハリウッドが一望に見渡せる小高いところにある。
本作中、ハリウッド・ヒルズのハリウッド・サイン、マルホランド・ドライブからのハリウッドの夜景、ハリウッドの空撮映像、サンセット通りが何回か映し出される。
本作は、1950年の映画「サンセット大通り」へのオマージュだという。 →人気ブログランキング

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