Flowers フラワーズ
家族をテーマに、昭和初期から現代までのそれぞれの時代を生きた三世代6人の女性たちが描かれている。
昭和11年はモノクロ、昭和40~50年代は総天然色、現代は鮮明だがやや暗めの色調で、それぞれの時代に合った映像で映し出されている。
蒼井優、田中麗奈、竹内結子、仲間由紀恵、鈴木京香、広末涼子、と日本を代表する女優が勢揃いしていて、それだけでも見応えが十分にある。
FLOWERS-フラワーズ- 監督:小泉徳宏 脚本:藤本周/三浦有為子 音楽:朝川朋之 主題歌:ドリームズ・カム・トゥルー 『ねぇ』 日本 2010年 110分 |
昭和11年、春、桜満開、画面はモノクロ。
親同士が決めた結婚に凛(蒼井優)は、「私が決めたわけじゃない」と反発する。
式当日、凛は花嫁姿のまま家を飛び出してしまうが、ほとぼりが冷めて戻って来ると、夫は意外と優しそうでホッとする。
凛には3人の娘が生まれる。
昭和44年、夏。
次女の翠(田中麗奈)は、出版社で働いていた。翠は「トリスバー裏窓」で、恋人(河本準一)からプロポーズを受ける。翠の答えは「面倒くさい」。作家の遠藤壮太朗(長門裕之)は翠に「ひとりの方がいいんだよ」とアドバイスするのだった。
何かと制約の多い男性社会の中で一生懸命働いてきた翠は、仕事と結婚の間で悩む。
翠は実家へ帰省し、同じく帰省してきた長女の薫(竹内結子)と久しぶりに会う。
薫は、夫(大沢たかお)を交通事故で亡くし、そのとき心に負った傷がまだ完全には癒えていない。薫は、昭和39年9月に、亡き夫と新婚旅行で訪れた場所を巡る旅に出たときのことをふと思い浮かべる。
昭和52年、秋。
三女の慧(仲間由紀恵)は、夫(井ノ原快彦)との間にふたり目を妊娠する。しかし、生まれつき体が丈夫ではない慧は、医者から「出産には耐えられない」と宣告される。
平成21年、冬。
慧の長女・奏(カナ/鈴木京香)はピアニストになる夢が破れて、ピアノ協奏曲のコンサートで譜めくりをしている。さらに奏は恋人と別れた直後に妊娠していることがわかった。そんな奏に、92歳の祖母凛危篤の知らせが父(平田満)から届く。
次女の佳(広末涼子)は結婚し、男の子を産んでいる。佳は自らの命と引き換えに自分を生んだ母・慧に報いようと、前向きに生きようとしている。
通夜のあとの、姉の妊娠を察知した佳は「タバコは止めた方がいいよ」という。
ストーリーを四季に当てはめて巧みに使い分け、それぞれを趣のある場面にしている。→人気ブログランキング
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