スパニッシュ・アパートメント
大学生は気楽なもの。どうしたら楽しい生活が送れるかという遊び人の思惑で生活する者も多い。公務員志望の真面目そうな主人公は、そういう考えとは縁遠いようだったが、入ったアパートが、運が良かったのか悪かったのか、彼を目覚めさせる。
![]() Espagnole/The Spanish Apartment 監督:セドリック・クラピッシュ 脚本:セドリック・クラピッシュ 音楽:ロイク・デュリー (Kouz-1) 製作国:フランス/スペイン 2002年 122分< |
パリの大学生グザヴィエ(ロマン・デュリス)は、父親の友人の勧めでバルセロナの経済学大学院に留学することにした。留学は公務員になってから何かと有利だというのだ。
バルセロナに着くと、母親が紹介したアパートには先客がいた。グザヴィエは飛行機で知りあった夫が神経科医の新婚夫婦の部屋にとりあえず住まわせてもらい、アパートを探すことにする。
見つかったのは、イタリア人、ドイツ人、スペイン人、デンマーク人、イギリス人が共同で暮らす国際色豊かなアパート。そこに大学院で知り合ったベルギー人の女子学生イザベル(セシル・ド・フランス)も住むことになって、気楽で賑やかな生活が始まる。
グザヴィエは、さっぱりした性格のイザベルに心を寄せるが、彼女はレスビアンだった。
映画2作目の出演となるセシル・ド・フランスは、本作でフランスのアカデミー賞にあたるセザール賞で、新人女優賞を受賞した。彼女は、『シスタースマイル ドミニクの歌』でもレスビアンの主人公を演じている。
そんなイザベルからグザヴィエは、女性の扱い方を伝授してもらう。教えられたやり方で、グザヴィエは神経科医の妻ソフィ(ジュディット・ゴドレーシュ)の心をつかみ一線を越えてしまう。
パリに住む恋人のマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)が、アパートにたづねてきて、グザヴィエの部屋でふたりきりになるものの、落ち着かないと文句を言う。マルティーヌの誕生日にパリに帰らなかったことで、グザヴィエは別れを告げられてしまうのだった。ふたりの向かうところが違ってきたのだ。
こうして、波乱万丈の1年の留学生活が終わりパリに帰ったグザヴィエは、安定した公務員の身分を捨て、作家になる夢をつかもうとするのだった。→人気ブログランキング
『ロシアン・ドールズ』(2005年 セドリック・クラピッシュ監督)は、本作の続編。ー
【セシル・ド・フランス出演作品】
『少年と自転車』(12年)
『ヒアアフター』(10年)
『シスタースマイル ドミニクの歌』(09年)
『ある秘密 ~愛に焦がれて~』(07年)
『モンテーニュー通りのカフェ』(06年)
『スパニッシュアパートメント』(02年)
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