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マグノリア

マグノリアとは木蓮のこと。春に咲く肉厚の大型の花で開花の期間は短く落花が一斉に起こるので地面が花びらで覆われ、落ちた花びらは時間をおかずに変色する。このマグノリアの落下の様子が、衝撃的な終盤の場面を暗示している。ちなみに木蓮の花言葉は「高潔な心、崇高、慈悲」である。
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Magnolia
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
音楽:ジョン・ブライオン
アメリカ  1999年  188分<

舞台は、カリフォルニア、ロサジェルス郊外のサンフェルナンド・ヴァレー。人気長寿クイズ番組を介してつながりを持つ男女の人生模様が描かれる。

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死の床に横たわるそのクイズ番組のプロデューサー(ジェイソン・ロバーズ)がいる。彼と確執がある息子(トム・クルーズ)は性の伝道者、プロデューサーの若い後妻(ジュリアン・ムーア)は夫の末期に取り乱す。プロデューサーに付き添う優しい看護人(フィリップ・シーモア・ホフマン)、やはりガンを宣告されたクイズ番組の司会者(フィリップ・ベイカー・ホール)は、娘との関係を修復しようとする。彼に恨みを持つ娘(メローラ・ウォルターズ)は麻薬中毒、その娘に心を寄せる警官(ジョン・C・ライリー)は銃をなくしてしまう。本番中に小便が我慢できなくなった天才クイズ少年は、親の指図に大声をあげキレる。歯列矯正の金を捻出しようと盗みを働く元天才クイズ少年のゲイ男(<ウィリアム・H・メイシー)など、サンフェルナンド・ヴァレーに住むさまざまな人間たちが、苦悩する24時間が力強く描かれる。

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思い悩む登場人物たちを、不可解な事象に戸惑いを感じさせながら、強引にすべてを包括してしまう結末が秀逸である。

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人間は誰もが過ちを犯す。それをどうにかしようと取り繕ったり開き直ったり逆上したりして、ぎりぎりにところで生きている。そんな人々の濃厚な1日がスケッチされている。
『ブギーナイツ』(97年)のポール・トーマス・アンダーソン監督による人間ドラマの傑作→人気ブログランキング

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