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『シンプル・プラン』 スコット・スミス

シンプル・プラン (扶桑社ミステリー)
スコット・スミス/近藤純夫訳
扶桑社
1994年2月 ★★★★★

オハイオ北部の町。
雪の中で墜落した飛行機に積まれた440万ドルを見つけた主人公のハンクと兄のジェイコブとその友人のルーの3人は、ほとぼりが冷めるまで待って、山分けすることにした。
3人が車に戻ると保安官がいた。ジェイコブがつい口を滑らせ飛行機のことを言いかけるが、なんとか誤魔化して事なきを得る。しかし話はそう単純にいかない。

なにかまずいことが起こったら、金を燃やすという条件で、ハンクが金を預かることになる。
家に帰るとハンクは臨月間近の妻サラの意見を聞こうとするし、ルーは同棲相手の女に億万長者になったと話す。金のことを3人以外の誰にも話してはいけないという約束は、こうして早々と破られる。その後、問題が持ち上がるたびにハンクはサラの助言を求めるようになる。サラは金を手にしたいとの強い願望がある。

ジェイコブは定職を持たない独り者。ルーも仕事らしい仕事はしておらず、ふたりはその日暮しのような生活をしていた。そんな人物が、半年も待てるはずがない。

金のことを他人に知られないようにジェイコブとハンクは殺人を犯してしまい、事故死に見せかけることに成功する。ところが、ジェイコブがこの事件をルーに話してしまい、ルーは早く金を渡せとハンクをゆするようになる。
金のことがばれないことを最優先させ、辻褄を合わせるために、ハンクの犯罪はエスカレートして行くのだった。

普通の人間が大金が目の前にちらついたことで、普通でなくなっていく過程が無理がなく描かれている。伏線がそこかしこに敷かれ、あとにつながっていく展開が見事で、ついのめり込んでしまう。
本書はスコット・スミスの処女作。発刊当時、本書に対する評価は賛否両論にわかれたという。スティーヴン・キングがTVに出演して「その年のベストサスペンス」と本書を絶賛したとのこと。→ ブログランキングへ

→『シンプル・プラン」(98年)

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