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『レザボア・ドッグス』

レザボア・ドッグス [DVD]
Reservoir Dogs
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
音楽:カリン・ラクトマン/主題歌:ジョージ・ベイカー「リトル・グリーン・バッグ」
アメリカ  1992年  100分 ★★★★☆

ギャングたちの宝石店襲撃は警察にばれていて、警察のイヌ探しでお互いが銃を向けあい、ついには引き金を引いてしまうというストーリー。
ストーリーと関係のない会話がそこかしこに入り込むものの、話の運びはスムースで斬新。これが、タランティーノのその後の作品にも見られるパターンである。女性は出てこない男だけのギャングストーリー。
タイトルのReservoir Dogsの意味は、掃き溜め(貯水池)の犬たち。
なお本作は、イギリスの雑誌『エンパイア』(2011年)が選んだインディペンデント(インディーズ)映画ベスト50のトップに輝いた。

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不都合なことが起こったときに警察に素姓がばれないという理由で、ボスがメンバーを色で呼ぶことにした。ところが、Mr.ピンクはピンクは嫌だパープルにしてくれと駄々をこねる。『サブウェイ・パニック』(ジョセフ・サージェント監督 、1974年)でも、実行メンバーが色で呼ばれているとのこと。
メンバーを色のあだ名で呼ぶところは、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(村上春樹著)にも出てきた。

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レストランで、タランティーノ演じるMr.ブラウンが、マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」についてのしょうもない薀蓄をたれ、その横ではボスの手帳をMr.ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)が取り上げて、ボスが返せというのを返さない、そんな小学生のようなことをやっている。後に、タランティーノに対し、マドンナは「セックスの歌ではなくて、恋の歌よ」と書いたCDを彼に送ったという。
ボスが、「オレが食事代を払うから、お前たちはチップを1ドルずつ出せ」というと、Mr.ピンク(スティーヴ・ブシェミ)が嫌だという。マクドナルドではチップを払わないのに、レストランで払うのは変だと、Mr.ピンクが屁理屈をいう。高卒の女性の就職ナンバーワンの職業がウェートレスなのは、チップの実入りがバカにならないからだと誰かがいう。その構図を崩さないためにも譲歩しろという。結局、Mr.ピンクも1ドル払って決着する。
というようなストーリーと関係のない会話が交わされ、これから宝石店を襲撃する緊張感は微塵もない。

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彼らは警察が待ち伏せしていることを知らずに宝石店に押し入り、ふたりが射殺される。そのあと逃走用に奪った車の運転手にMr.オレンジが腹を撃たれ、後部座席に血まみれでのたうち回るMr.オレンジ(ティム・ロス)をその車に乗せて、Mr.ホワイトは待ち合わせの倉庫にたどり着く。そこにMr.ピンクが現れ会話が始まる。さらに、警官たちに銃を乱射したMr.ブロンド(マイケル・マドセン)が現れ、メンバーに紛れた警察のイヌ探しが始まる。ひと騒動あってからボスとその息子(クリス・ペン)が現れ、最後はMr.ピンクを除いて、お互いの銃で撃ちあって死んでしまうという結末。

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ストーリーと関係のない会話がプロットとうまく絡み合っていて、ラジオのDJのトークや流れる音楽もタランティーノ監督ならではの凝りよう。→ブログランキングへ

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