Meets The Beatles(CD)ジョン・ピザレリ
ミーツ・ザ・ビートルズ ジョン・ピザレリ ドン・セベスキー(アレンジ)
1998/10/03 ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル |
ビートルズナンバーのカヴァーは、あまたのミュージシャンが挑戦しているが、ブリーフノートでピザレリが言ってるように、ビートルズの楽曲はメロディだけ取り出すと別物になってしまうから、魔物だ。
ビートルズのカヴァーアルバムには「これちょっとなぁ」という失敗作がある。その理由は、ビートルズの楽曲はインスツルメンツもコーラスも緻密に計算されていて完成度があまりにも高いからだ。さらに、多くの曲が聴く人の記憶に刻まれている。ビートルズのオリジナル曲を凌駕する完成度がないと、カヴァーは成功しないということだ。
その点、ピザレリには抜群のギターテクニックがあるから強い。ドン・セベスキーの緻密なアレンジが無条件にいい。
ギターだけで唸らせる曲もあると思えば、ピアノトリオでまとめたり、管楽器を入れたり、オーケストラとコラボしたりして、粋なビートルズ・ジャズ・サウンドを作り上げている。間違いなく五つ星だ。→人気ブログランキング
1. Can't Buy Me Love ジョンのギターテクニックが縦横無尽に披露され、管楽器で重厚感を出している。 2. I've Just Seen A Face ピアノのイントロで入り、途中のでギターのアドリブの後、ピアノトリオのノリでまとめる。ジャージーなサウンドだ。 3 Here Comes The Sun ピアノ高音部で入り、ベースの音を前にだし、ストリングスも入って、ピアノが追っかけさらにトランペットでもりあげる。ボサノバ風に仕上がっている。 4. Things We Said Today 軽くドラムできて管楽器でちょっと煽り、ボーカルが入り、乗りのいいピアノのアドリブで締める。 5. You've Got To Hide Your Love Away 生ギター1本で静かに歌い上げる。 6. Eleanor Rigby ピアノ、ギター、ベース、ドラムスのインストルメンツだけで、ボサノバにまとめている。 7. And I Love Her ピアノで入りストリングスが加わり荘厳な感じで歌い上げる。 8. When I'm 64 ノリのいいデキシーランド・ジャズ風。 この曲は、誰がカヴァーしてもうまくいく。前半はキレがあり最後はコミカルにまとめた。友人の64歳の誕生日に控えめに流したい曲だ。 9. Oh Darling ジャジーなピアノで入り、ベースを効かせ、そのあと管楽器でが並走し、ドラムが入ってきてグァーンと盛り上がる。ミュートをかけたトランペットが雰囲気を変えて最後につながっていく。 10. Get Back サキソフォーン、ピアノ、ギターでアドリブをつなぎ、ホルンで高らかに盛り上げる。フル管楽器の醍醐味がしみてくる。 11. The Long & Winding Road オーケストラのストリングスで荘厳に入り、ピアノのリードで歌い上げる。 12. For No One ビッグバンドを使って、映画のサントラのような雰囲気でまとめ上げている。 |
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