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2013年7月 9日 (火)

推定無罪

ラスティ・ザビッチ(ハリソン・フォード)は地方検事局の主席検事補。
妻のバーバラ(ボニー・ベデリア)は数学の博士論文を仕上げるのに何年もかかっていて、いまも大学の研究室に通っている。
Photo_20210423073701推定無罪
Presumed Innocent
監督:アラン・J・パクラ
脚本:フランク・ピアスン/アラン・J・パクラ
原作:スコット・トゥロー
アメリカ  1990年  127分 

検事局に若い美人女性検事補キャロリン(グレタ・スカッキ)が赴任してくる。ラスティはキャロリンに仕事の協力を求められ、やがて彼は彼女と関係を持ってしまう。これは、出世欲旺盛なキャロリンのハニートラップだ。ラスティはその罠にまんまとはまり、キャロリンに入れあげてしまう。

ある日、キャロリンが全裸で後ろ手に縛られ、鈍器で頭部を殴られた死体で発見される。
折りしも地方検事選挙戦の真っ最中。現職の地方検事レイモンド・ホーガンは、事件を無事解決して選挙戦を有利にしようと、ラスティにこの事件を任せることにした。
ラスティが調査を進めるうちに、彼女が検事局の何人もの男性たちと関係を持っていることがわかってくる。
さらに、彼女が担当した過去の事件に操作が加えられたような不審な点が出てくる。

ここで日本と異なるアメリカの地方検事について確認してみる。
アメリカの地方検事は4年ごとに住民の選挙で選ばれ、その検事が検事補を任命して訴訟を担当させる。
検事は選挙で選ばれるため、マスコミに注目されるような事件を担当し、住民感情に沿うような判決が下されれば知名度が上がり、ゆくゆくは議員になる可能性が出てくる。検事は政治家としての側面が強い。

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現場にあったコップからラスティの指紋が採取され、被害者の体内に残されていた精液の血液型はラスティのものと一致し、彼は逮捕される。
ラスティが弁護を依頼したのは、仕事上でこれまでに散々手を焼いてきたやり手弁護士。
キャロリンはレイモンドとも関係を持っていた。地方検事選挙での再任を目指すレイモンドは、当然のことながらラスティに見切りを付ける。これでラスティはますます不利な状況に追い込まれていく。

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ところが、決定的な物的証拠のコップが保管庫からどこかに消えてしまうという、とんでもないことが起こる。なんという杜撰な管理だろう。
決定的な証拠がなくなった今、黒人の裁判長はあくまで中立の立場を貫き、ラスティを犯人に仕立てようとする検察側の強引な手法に異議を唱え、裁判の無効を宣言してしまう。

最後になって、意外なところから被害者の血と髪の毛がついた凶器が出てきて真犯人がわかるのだが、このストーリーのどこが推定無罪なんだという疑問が残る。 →人気ブログランキング

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