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『幸運の25セント硬貨』スティーヴン・キング

幸運の25セント硬貨 (新潮文庫)
スティーヴン・キング
朝倉久志/風間賢二/白石朗/池田真紀子 訳
2004年6月 ★★★★★

些細なことに光を当てる卓絶な観察力、軽快に転がり畳み掛けるような文体、大いに寄り道しながら軸のぶれないストーリー運び、饒舌な言葉の雨を堪能できる7篇である。ブラックユーモアとスプラッタ、そしてぶっきら棒な下品さを満喫できる。

「なにもかもが究極的」Everything's Eventual
高校中退だからディンクはろくな仕事につけない、というのはママの口癖。ディンクの新しい仕事は次の一文で語られる。〈呪文を書いたら、やつが勝手に死んでしまったのだ。〉この能力で家付き週70ドルの仕事に就いた。

「LTのペットに関するご高説」LT's Theory of Pets
LTが妻の誕生日にペルシャ猫を送ったら、妻と猫は相性が悪かった。猫は夫になつく。そのあと妻は夫の誕生日に犬を贈った。犬は夫と相性が悪く、妻になつく。そして、ペットとの相性問題が原因なのか、妻は家を出ていき、行方不明になってしまった。

「道路ウイルスは北に向かう」The Road Virus Heads North
キンネルはガレージセールで車を止めて一枚の絵を買った。自殺した若い男が描いた気味の悪い絵だ。男はキンネルの書いた小説をすべて読んでいたという。その絵は変化し不穏な事態が引き起こされる。

「ゴーサム・カフェで昼食を」Lunch at Gotham Cafe
妻がなにも告げず家を出て行った。それをきっかけに夫は禁煙をはじめた。そしてゴーサム・カフェで、妻と妻の弁護士と会うことになった。ところが夫の弁護士が母親のケガを見舞うため同席できなくなった。それは弁護士にとってスプラッタな事態に巻き込まれることがない幸福なことだった。

「例のあの感覚、フランス語でしか言えないあの感覚」That Feeling,You Can Only Say What It Is in French
結婚25周年のお祝いに、チャータージェット機でフロリダの島へ向かう夫婦。妻にはデジャヴの感覚が次々に頭をよぎる。

「1408号室」1408
ホテルの支配人は、1408号室に入った30人が亡くなっているから、馬鹿な真似はよせという。ホラー作家の主人公と支配人の侃侃諤諤のやり取りの末、作家はついに1408号室に入室する。人の忠告を聞くような作家ではない。→『1408号室』DVD

「幸運の25セント硬貨」Lucky Quater
シングルマザーのメイドは、ベッドの枕におかれた福袋の25セント玉を使って、スロットマシンで大当りを出した。その金を持ってカジノへ行き、ルーレットでつきにつきまくっていた。→ブログランキングへ

1922
ビッグ・ドライバー
『幸運の25セント硬貨』

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