ダーティハリー
ハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)は、犯人との決着をつけるためには法も上司の命令も無視するという姿勢を、シリーズ5作のいずれでも貫いている。悪に立ち向かうこの論理は、警察国家としてアメリカがとったその後の対外政策に、影響を及ぼしていると指摘されている。強引だが、なんとなくうなづける話だ。第4作でのハリーの言葉「ゴー・アヘッド メイク・マイ・デイ」は、共和党大統領をはじめ右派の人物が演説などで使った有名なセリフである。人権保護やフェミニズムの立場をとる人たちからは、批判を受けた曰く付きのセリフであった。計らずもそうした政治的な意味合いを持ってしまったのが、ダーティハリー・シリーズである。先が見えなくなったベトナム戦争(1965年~75年)下で、シリーズ第1作の本作が撮られた。
![]() Dirty Harry 監督:ドン・シーゲル 脚本:ハリー・ジュリアン・フィンク/R・M・フィンク/ディーン・リーズナー 音楽:ラロ・シフリン アメリカ 1971年 102分 |
コーヒーショップにいたハリーは、近くで起こった銀行強盗の現場に駆けつけ、強盗に有無を言わさず44口径マグナムをぶっぱなし、事件をなんなく解決させるが、上司からやり方が手順を踏んでいないと小言をくらう。
犯罪者にも権利があるというのだ。ハリーは被害者の権利はどうなる?と言い返す。
ビルの屋上のプールで若い白人の女がライフルで狙撃される事件が起こる。
犯人のベトナム帰還兵スコーピオンと名乗る男から届いた市長あての10万ドルを要求する脅迫文には、無差別殺人の予告が書かれていた。
金の調達が遅れると新聞広告を出すと、犯人は黒人少年を殺しカソリック神父を殺した。
さらに14歳の少女を誘拐したと下着と歯が送りつけられてくる。今度は20万ドルを持って指定された場所にひとりで届けろと書かれていた。
ハリーはメキシコ人のチコとコンビを組むことになる。身代金が入ったカバンを持ったハリーがピンマイクをつけ、チコが車でハリーを追うという方法をとるが、犯人は引渡し場所を次々に変え、チコは追いつけなくなる。
ハリーは公園の巨大な十字架の前で犯人と対峙した。銃撃戦の末、追いついたチコが撃たれてしまう。ハリーが犯人の太腿にナイフを刺し奪われたカバンを取り戻すが、犯人を取り逃がしてしまう。
そして少女は遺体で発見される。
ハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)は、犯人との決着をつけるためには法も上司の命令も無視するという姿勢を、シリーズ5作のいずれでも貫いている。悪に立ち向かうこの論理は、警察国家としてアメリカがとったその後の対外政策に、影響を及ぼしていると指摘されている。強引だが、なんとなくうなづける話だ。第4作でのハリーの言葉「ゴー・アヘッド メイク・マイ・デイ」は、共和党大統領をはじめ右派の人物が演説などで使った有名なセリフである。人権保護やフェミニズムの立場をとる人たちからは、批判を受けた曰く付きのセリフであった。計らずもそうした政治的な意味合いを持ってしまったのが、ダーティハリー・シリーズである。先が見えなくなったベトナム戦争(1965年~75年)下で、シリーズ第1作の本作が撮られた。
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犯人の住居がわかりハリーは踏み込んで捕まえるが、捜索令状をとっていないとの理由で、4人のシリアルキラーにもかかわらず、スコーピオンは釈放されてしまうのだった。
再び殺人を犯すと踏んだハリーは尾行するが、それすらも違法であるとハリーは捜査から外されてしまう。
怒りに駆られたハリーは単独で動き出す。
スコーピオンはスクールバスをジャックして20万ドルを要求し、ジェット機で高飛びしようとする。
空港に向かうバスを橋の上で待ち受け、屋根にに飛び降りて犯人を追い詰めていく。
最後は44口径マグナムで犯人を撃ち、「犯人の人権?そんなもの糞喰らえ」とばかり、バッジを川に投げ捨てる。→人気ブログランキング
『ダーティハリー Dirty Harry』 1971年
『ダーティハリー2 Magnum Force』1973年
『ダーティハリー3 The Enforcer』1976年
『ダーティハリー4 Sudden Impact』1983年
『ダーティハリー5 The Dead Pool』1988年
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