ダーティハリー2
かつて「ワイアット・アープ症候群」として知られた、新米警官が自らを勇ましく見せるために容疑者に対して過度の暴力を振るう傾向は、『ダーティハリー』の爆発的人気で、「ダーティハリー症候群」と呼ばれるようになった。本作の新人交通係の4人は、社会悪は殺戮をもって制裁するという重症の「ダーティハリー症候群」に罹っている。
![]() Magnum Force 監督:テッド・ポスト 脚本:ジョン・ミリアス/マイケル・チミノ 音楽:ラロ・シフリン アメリカ 1973年 124分 |
ハリーの相棒はどのシリーズでも受難の運命にあるが、今回の相棒は黒人の妻帯者アーリー・スミス。
ハイジャック事件を、ハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)刑事は機長に成りすまして、犯人を容赦なく射殺して事件を解決する。例によって、ハリーは「お前が現れると市民が混乱する、無駄な行動をとるな」と、上司のブリッグス警部補(ハル・ホルブルック)から釘を刺された。
そんな中、裁判で無罪となったマフィアのボスを乗せた車が襲われ、白バイの警察官の男に射殺される事件が起こる。そのあとも、賭博や売春や麻薬の大物が「処刑」される殺人事件が相次ぐ。
警察の射撃大会で優勝が常連のハリーと決勝戦で対戦したのは、新人交通係のデイヴィス(デイヴィッド・ソウル)。ハリーはデイヴィスの拳銃を借りて的を外して撃ち、あとでその弾を取り出し調べる。友人のチャーリーを撃った弾とデイヴィスの弾が一致し、4人の新人警官が犯人であることを突き止める。
彼らは悪びれることなく、自分たちはなまぬるい法律にかわって悪を裁いただけだとファシスト的な主張をし、逆にハリーを自警団に引き込もうとするが、ハリーは一蹴した。
一転して、犯人たちはハリーのアパートに爆弾を仕掛け、間一髪でハリー助かるも相棒アーリーは即死だった。
ハリーは上司のブリッグスに新米刑事たちが犯人であることを伝えるが、自警団の黒幕はブリッグス、まさに獅子身中の虫であった。
ブリッグスに44口径マグナムを取り上げられたハリーは4人の襲撃を受ける。
素手で戦っても、ダーティハリーは強い。→人気ブログランキング
『ダーティハリー Dirty Harry』 1971年
『ダーティハリー2 Magnum Force』1973年
『ダーティハリー3 The Enforcer』1976年
『ダーティハリー4 Sudden Impact』1983年
『ダーティハリー5 The Dead Pool』1988年
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