プリティ・リーグ
1943年、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線に大リーガーが招集され、選手不足でプロ野球の人気が低迷したときに、全米女子プロ野球リーグが発足した。
1988年にはニューヨーク州クーパーズタウンの野球殿堂博物館にて、1954年まで行われた全米女子プロ野球リーグの殿堂入りセレモニーが行われれている。
そのセレモニーに出席するために家を出る主人公ドディが映し出されて映画は始まり、終わりにはかつての選手たちがクーパーズタウンで再開を喜ぶシーンや余興の野球に興じるシーンが映し出される。
本作は史実をもとに、女子プロ野球リーグ創設の1年間を描いたフィクションである。
プリティ・リーグ A League of Their Own 監督:ペニー・マーシャル 脚本:ババルー・マンデル/ローウェル・ガンツ 原案:キム・ウィルソン/ケリー・キャンディール 音楽:ハンス・ジマー アメリカ 1992年 128分 |
オレゴン州の片田舎に住むソフトボールの花形キャッチャー・ドディ(ジーナ・デイヴィス)とピッチャーのキット(ロリー・ペティ)姉妹は、酒場のダンサーだったメイ(マドンナ)、子連れのエブリン、強打者のドリス(ロージー・オドネル)ら個性豊かな選手が揃うピーチーズに所属することになる。
キットには、何もかも万能で美貌の姉ドディに対するコンプレックスがあり、これがストーリーの重要なキーになっている。
監督は、膝を壊して大リーグを引退したアル中の元大打者ジミー・ドゥーガン(トム・ハンクス)。
選手たちは、厳しい規律もなんのその、監視役の女史に毒を盛ったり、ダンスホールで羽目を外したりして息抜きをしつつ、バスで移動しなから試合を続ける。マドンナの酒場での踊りは見もの。
そうした選手たちの懸命なプレーに女子プロ野球の人気が高まり、監督は酒を絶って真剣にコーチをするようになる。監督は夫がヨーロッパ戦線にいるドディに、いつしか心を寄せていく。
ある試合でピッチャー・キットの交代を巡って姉妹の関係がこじれ、キットがトレードに出されることになり、姉妹の間には決定的な亀裂が生じてしまう。
シーズンが大詰めをむかえ、ピーチーズとキットが移籍したベルズがワールドシリーズの決勝にたどり着く。
ワールドシリーズでは両チームが譲らず最終戦までもつれ込み、最終打席に立ったキットがヒットを打てば、ベルズがサヨナラ勝ちとなる場面をむかえる。
ドディはピッチャーに、キットのソフトボール時代からの弱点である高めの速球を要求し続ける。
個性豊かな若い女性たちが繰り広げる青春グラフティ、女の世界を女性監督ならではの視点からさらりと描いているところがいい。
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