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2014年1月27日 (月)

至福のすし「すきやばし次郎」の職人芸術 山本益博

銀座の高級寿司店「すきやばし次郎」の主人・小野二郎は、78歳(2003年当時)である。普通ならすでに引退している年齢であるが、第一線の職人として寿司を握っている。寿司職人として円熟の極みに達しているというのは、人が考えること。二郎はまだまだ成長しようの日々努力を重ねているという。
Photo_20201203082401至福のすし―「すきやばし次郎」の職人芸術山本益博 (Yamamoto Masuhiro
新潮新書 
2003年

「掃除をしていてしすぎるということはない。汚れたらすぐに拭けばいい。それが半日もたてば洗わなくてはならない。1日置いたら磨かなくてはならない」と、小野二郎は弟子たちに言う。

フランス料理の天才ジョエル・ロビュションが飛行機に乗っても食べに出かけたい店は、スペインの「エル・ブリ」、「すきやばし次郎」と言っている。
著者は、『東京味のグランプリ』(1984年)に、寿司を食べる順番について、フレンチのコース料理のように、初めはあっさりとした白身、メインデッシュにマグロ、最後にデザートとして玉子焼き、と書いた。これが今では受け入れられている。
この本のテーマ、「すきやばし次郎」の礼賛、著者の推奨する寿司を食べる順序、ジョエル・ロビュションと著者および小野二郎との交流である。

ところで、本名が小野二郎であるのに、店名を『次郎』としたわけは、
「すし屋で二郎じゃ、なんだか間が抜けているでしょ。それで『次郎』としたんです。でも『次郎』と看板を出してから、小野次郎と思う方がずいぶんといらっしゃいます」とのこと(p50)。
気になっていたことだけれど、まあそうだろうなという答えで納得した。

ちなみに、巻末には、「すきやばし次郎」で寿司を食べるノウハウが書かれていて、予算は2万5千円。(2003/4/24)→人気ブログランキング

→【2014.01.27】『二郎は鮨の夢を見る』/2011年/Jiro Dreams of Sushi/米/デヴィッド・ゲルブ

 

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