ラーメンガール
西田敏行のハリウッド進出映画と宣伝されているが、ロケは日本で行われスタッフも出演者もほとんどが日本人という胸を張ってハリウッド映画だとは言えない作品。ハリウッド発の日本映画には欠かせない奈良橋陽子が制作に関わっている。
残念なことに、主役のアビーを演じたブリタニー・マーフィは、本作が公開された2009年に32歳の若さで心臓麻痺で亡くなった。糖尿病を患っていたという。ご冥福を祈る。
ラーメンガール [DVD]
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The Ramen Girl
監督:ロバート・アラン・アッカーマン 脚本:ベッカ・トポル 音楽:カルロ・シリオット アメリカ 2009年 102分 ✳︎10 |
アビーはアメリカの有名大学を卒業して4年も経つのに、自らの言い方によれば「ちゃらんぽらん」。
恋人を追いかけて東京に来たものの、あっけなく振られてしまう。
ある日、雨に濡れて飛び込んだのが、アパートの目の前のラーメン屋。ラーメンの美味しさと温かさ、お上さん(余貴美子)の温情に感激した。そして、ラーメン屋の押しかけ弟子になってしまう。
頑固親父のマエズミ(西田敏行)が金髪娘だからと言って容赦するはずもなく、与える仕事は皿洗いと便所掃除。その理不尽さに耐えながら修行するアビーだが、
マエズミは、「何でもマイセルフ、マイセルフと、自分でできるなんていうな。クックラーメンは10年早い!!」と怒鳴る。「ラーメンは調和のある宇宙なのだ」と言っても、日本語がわからないアビーには通じない。
かつて、「支那そば屋」の佐野実が講師となりラーメン職人を育てるTV番組『ガチンコラーメン道シリーズ』があった。ラーメンの鬼と自称する佐野実は、出演者を罵倒したり、冷水をかけたりするなどの厳しい指導をし、それがウリの番組だった。西田敏行のアビーに接する態度は、佐野実に通じるくらいに厳しい。
アビーはそうした日本式いじめにも耐え、ついにはラーメン屋〈羅亜麺〉の二代目とのラーメン対決に望むことになる。
そしてラーメン対決。師匠と呼ばれる山崎努の評価は、赤いパプリカと黄色いコーンをのせた見た目が大失敗のアビーのラーメンに、さすが師匠そこには触れず、「磨けば伸びる」とお墨付きを出す。
そして、マエズミもアビーに免許皆伝を授けるのだった。
時がたったニューヨーク、マンハッタンのビルの狭間に〈ラーメンガール〉というラーメン屋では、アビーが忙しそうに取り仕切っていた。→人気ブログランキング