オン・ザ・ロード
原作は、ジャック・ケルアックの自伝的小説。
アメリカ文学に一つの方向性を与えたと言われるビート世代のケルアックの代表作。
アメリカで制作されなかったのは、あまりに有名な作品ゆえに恐れ多くて手が出せなと同時に、ストーリーの起伏が少ない懸念があったからだろう。
オン・ザ・ロード On the Road 監督:ウォルター・サレス 脚本:ホセ・リベーラ 原作:ジャック・ケルアック 『オン・ザ・ロード (河出文庫)』 音楽:グスターボ・サンタオラヤ フランス ブラジル 2012年 139分 |
若き作家のサル・パラダイス(サム・ライリー)は、少年院から出てきたディーン・モリアティ(ギャレット・ヘドランド)に出会い目覚める。サルは、本の中や口先だけの世界とは異なる、ディーンのモラルや常識を無視する破天荒な生き方に共感を覚え、ディーンと結婚したばかりの美しいメリールウ(クリステン・スチュワート)たちとともに、ニューヨークを出て放浪の旅に出る。
サルが旅に出たのは、1947年7月のことだった。
ビ・バップに合わせて体をゆすり、アルコールとマリファナとドラッグとセックスに浸りながら、旅先での人々との出会いと別れを繰り返す。
しかし、そんな自由と若さを謳歌する旅がいつまでも続くはずもない。
ディーンと離婚したメリールウはデンバーに戻り、ディーンはサンフランシスコで新しい妻カミールとの間に子供ができる。アルはNYに戻った。
しかし、静かにしていたのは少しの間だけだった。
サルとディーンは今度はメキシコに旅立つ。メキシコを旅したあと、ディーンはサンフランシスコに、サルはNYに戻る。
少し落ち着くと、サルはまたもやじっとしていられなくなって、冬になったらサンフランシスコに行く計画をディーンに手紙で伝えた。すると、予定よりも5週間も早くに、ディーンがNYに現れた。しかし、誰もサンフランシスコ行きの金を持っていなかった。
冬の寒い夜、アルと恋人がコンサートに行こうと、知り合いの馬券屋のキャデラックに乗り込もうとしたとき、ぼろぼろのオーバーを羽織ったディーンが現れ「そこまで乗せてくれ」と頼むが、アルは断った。
アパートに帰ると、サルは、ディーンがサンフランシスコからの汽車の中で読んだという、ぼろぼろになったマルセル・プルーストの「Swan's Way」を開く。本にはサルとディーンが出会った頃の写真が挟まれていた。
そして、サルはディーンと出会ってからのことを、たった2週間で書き上げたという伝説の『On the Road』を、猛烈な勢いでタイプを打ち始めた。→人気ブログランキング
【ロードムービー】
『オン・ザ・ロード』On the Road/12年
『星の旅人たち』The Way/10年
『リトル・ミス・サンシャイン』Little Miss Sunshine/06年
『サイドウェイ』Sideways/04年
『ヴァイブレータ』Vibrator/邦画/03年
『モンスター』Monster/03年
『ストレイト・ストーリー』The Straight Story/99年
『テルマ&ルイーズ』Thelma and Louise/91年
『スタンド・バイ・ミー』Stand by Me/86年
『パリ,テキサス』Paris,Texas/84年
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