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飛べ!ダコタ

映画の撮影が始まるまで、ダコタ不時着の史実を多くの佐渡島民が知らなかったという。それを日本中に知らしめたことだけでも、この映画が作られた意義は大きいと思う。
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監督:油谷誠至
脚本:安井国穂/友松直之/油谷誠至
音楽:宇崎竜童
主題歌:石井里佳 「ホームシック・ララバイ」
日本 2013年 109分

今年9月に佐渡へ行った。佐渡出身の友人が手配してくれたワゴンタクシーに乗り、運転手の男性の薀蓄たっぷりのガイドで島を巡ったが、佐渡には優良観光スポットがたくさんあって、1日ではとても回り切れないことがわかった。佐渡は歴史エピソードだらけの島だ。現在、佐渡金銀山の世界遺産登録を実現させようと関係者が懸命に準備をしている。トキが舞う島は登録されれば大勢の観光客で賑わうだろう。ただし、トキには島民もそうそう遭遇できないとのこと。

 太平洋戦争が終わって5カ月経った1946年1月、イギリスの飛行機ダコタが佐渡の高地村の海岸に不時着する。上海の領事と秘書たちを乗せて東京へ向かう途中エンジントラブルを起したもので、幸い乗組員5人は無事、飛行機の破損も致命的ではなかった。

村長(柄本明)は、自らが経営する旅館にイギリス人を宿泊させようと提案するが、反対意見が出る。
とは言え、イギリスは占領軍の一員だから、助けなければ報復されるかもしれないという意見も出た。高地村の人間なら困っている人の面倒を見るのが当たり前、という意見に落ち着いた。

イギリス人に積極的に近づこうとしたのは、村長の娘・千代子(比嘉愛未)をはじめ若い女性たちであった。なにしろ彼女たちは、刺激の少ない村の生活に飽き飽きしていたのだ。
イギリス人たちが村に滞在していることで、村人たちの生活に様々な変化をもたらすのである。

ダコタを島から東京に向けて飛び立たせなければならない。そのためには500mの滑走路が必要である。村の老若男女が力を合わせて、海岸をならし石を敷き詰め、滑走路は出来上がっていく。

そして、送別の会で、子供たちが原曲がスコットランド民謡の『蛍の光』を歌い出すと、イギリス人たちも歌い、出席者全員の大合唱となるのである。

戦争が終わり、日本は軍国主義から民主主義の国になったものの、古い考え方がは根強く残っていた。その変化を懸命に受け入れようとする者と、頑なに受け入れようとしない者との確執が生まれた。その確執がダコタ不時着事件をよって、少しずつ氷解していく過程がうまく描かれている。→人気ブログランキング

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