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『8月の家族たち』

のべつ毒舌を吐く煮ても焼いても食えない母親を演じるメルリ・ストリープと、母親を何とか従わせようとするこれまた強烈な性格の長女を演じるジュリア・ロバーツのやり取りが凄まじい。
ピューリツァー賞を受賞した戯曲を映画化したもの。母娘喧嘩は『バージニア・ウルフなんか怖くない』の夫婦間の壮絶な言い争いを彷彿とさせる。アカデミー賞主演女優賞にメルリ・ストリープが、助演女優賞にジュリア・ロバーツがノミネートされた。

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監督:ジョン・ウェルズ
脚本:トレイシー・レッツ
原作:トレイシー・レッツ
音楽:カーター・バーウェル
アメリカ 2013年 121分 ★★★★★

灼熱の日が続く8月、オクラホマ州の田舎町に暮らす老夫婦の妻バイオレット(メルリ・ストリープ)は口腔癌を患い、医者から処方された薬で依存症になっている。夫のビバリー(サム・シェパード)はアルコール中毒で、二人の仲は最悪の状況にある。
ビバリーは妻の面倒をみるネイティブ・アメリカンのジョナを住み込み家政婦をして雇う。何もかもが気に入らないバイオレットは、ジョナをインディアンと呼んで侮蔑するが、ジョナはいたって冷静である。
ジョア役は『フローズン・リバー』でシングルマザーを好演したミスティ・アップハム。

何の前触れもなくビバリーが行方不明となり、知らせを聞いて夫婦の3人の娘が訪ねてくる。
長女バーバラ(ジュリア・ロバーツ)は夫と別居中で、14歳の娘の反抗に手を焼いている。次女は独り身でなにやら訳ありの恋愛をしている。三女は胡散臭い婚約者を連れ現れる。

そしてビバリーが水死体で発見される。
葬式の夜、バイオレットの妹も加え家族一同が顔を合わせる晩餐が始まるが、詮索好きのバイオレットによって、それぞれが抱える問題が明るみに出されていく。

何も解決されず、娘たちはほころびを抱えたまま、母親を残して実家を去っていく。最後まで、冷静さを失わないのはネイティヴ・アメリカンのジョナだけである。

灼熱の8月という設定が、崩壊されつつある家族たちの解決されない苦悩をことさら煽っている。

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