ブルージャスミン
夫ハル(アレック・ボールドウィン)が詐欺罪で逮捕され、それまでニューヨークで派手に暮らしていたジャスミン(ケイト・ブランシェット)は、破産に追い込まれた。
住む所がなくなり、妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)の家に転がり込む。姉妹といっても、それぞれが養子で血のつながりはない。
ジャスミンはひとり言をブツブツいい、ウォッカで気を紛らわし、うつだがパニック障害だかで薬を手放せない状態である。
![]() Blue Jasmine 監督:ウディ・アレン 脚本:ウディ・アレン アメリカ 2013年 98分 |
スーパーのレジ係として生計をたてている妹は、ふたりの男の子を育てているシングルマザー。ジンジャーの恋人は、ジンジャーの家に引っ越して同棲を始めようとしていた矢先だった。恋人は邪険な態度をとるセレブ根性の抜けないジャスミンが気に食わない。だから何かとジャスミンと衝突する。
あるパーティで、ジャスミンは政界を目指す金持ちの男と知り合いになり、一方ジンジャーは音響関係の技術者といい仲になる。しかし、ジャスミンは嘘で固めた過去がばれて、ジンジャーは相手に騙されていて、ふたりの淡い夢は儚くも消えてなくなる。
ジンジャーは元の恋人とよりを戻し丸く収まるのだが、ジャスミンは行く宛てもなく妹の家を出ることになるのである。
アカデミー賞主演女優賞を獲ったケイト・ブランシェットの存在感はもちろん、ジャスミンによれば、がさつで頭が悪いジンジャーを演じたサリー・ホーキンスの演技も冴えていて、助演女優賞にノミネートされた。脚本賞にもノミネートされている。
ウディ・アレンは、かつて韓国人の養女スン=イン・プレヴァンと関係を持ったとのことで世間の顰蹙を買い、その頃親しい関係にあったミア・ファローとの関係がぐしゃぐしゃになった前科がある。その後、スンと結婚し現在に至っている。
ジャスミンの夫ハルは、女とみれば手を出し挙げ句の果てにフランス人の若い留学生と結婚することになったから、ジャスミンに別れてくれと話す。なんだかアレンとダブって見える。自虐ネタで脚本を作る、転んでもただでは起きないアレンの監督魂には恐れ入る。→ブログランキングへ
ジャスミンがハルに初めて出会ったときに流れていた曲は『ブルームーン』で、ところどころで流れる。→人気ブログランキング
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