『ジャッジ!』
CMクリエーターの太田喜一郎(妻夫木聡)は、名前のルビが同じ、いい加減な上司の大滝一郎(豊川悦司)のドタキャンで、代わりにサンタモニカのCMグランプリの審査員を押し付けられる。スポンサーのバカ息子が作った「竹輪のCM」が入選しなければ、太田は会社をクビになるという支離滅裂な使命を帯びての渡米である。
太田は英語が達者な同僚の大田ひかり(北川景子)に、夫婦として一緒に行ってくれるように頼み込む。太田はいやいやながら付いていくのだ。
さて、CMグランプリの世界は、ハッタリや買収の横行するダーティな世界、それに純朴な太田は馴染めない。
不正を好まない太田は「竹輪のCM」が入賞しようとしなかろうと、グランプリにふさわしい作品に票を投じようとする。そのブレない純真さが、やがて他国の審査員たちを目覚めさせる。ひかりの気持ちも捉える。
最終審査の結果は、買収してグランプリを手中にしようとしていたアメリカ人審査員が自滅し、木沢はるか(鈴木京香)のCMがグランプリを獲得するのだった。
審査委員長も太田の姿勢に共感し、若く希望に満ち純真であった頃の気持ちを取り戻すというハッピーエンド。
暗闇でほかの客の笑い声につられてつい笑ってしまう劇場では、ある程度の評価を得られるかもしれない。居間のビデオでは星3つだ。
ストーリーはまあまあで出演者は豪華なのに、いまひとつなのはなぜか?
笑いをとろうとする勘所がズレているからだろう。
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