ゴーン・ガール
5年目の結婚記念日に妻が失踪した。
ボニー刑事は、床に砕け散った花瓶、居間の血痕、出窓にある女性の下着などから、夫に疑いの目を向けた。
夫役のベン・アフレックは、妹と弁護士に頼り自らは何もできないダメ男を演じている。いささか肥り気味なところは、うまくいかない人生を歩んでいる人物の雰囲気を漂わせている。
妻役のロザムンド・パイクは、才気あふれる美人ラーターと鬼気迫るサイコパスを見事に演じきっている。
この役で彼女は数々の映画賞を受賞し、2014年度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。
ゴーン・ガール Gone GirlL 監督:デヴィッド・フィンチャー 脚本:ギリアン・フリン 原作:ギリアン・フリン『ゴーン・ガール』 アメリカ合衆国 2014年 149分 |
ニックとエイミーは、5年前に、ニューヨークで活躍する売れっ子のライター同士として結婚した。
ところが、ふたりの仕事は徐々に減り、結婚2年目に末期ガンを患ったニックの母親の世話のためにミズーリに引っ越した。
かつて、エイミーの母親が娘について書いた本『完璧なエイミー(Amazing Amy)』はベストセラーとなり、エイミーは有名人だった。
本には事実と異なる美談が書かれていた。エイミーは、やり手の母親によって作られた嘘の過去を自らも受け入れ、〈完璧なエイミー〉になっていた。
「失踪したのは、あの〈完璧なエイミー〉なのね」と囁かれ、マスコミが大々的に取り上げる事件となった。
仕事がなくなり、田舎に引っ込み、夫が自分から離れていくことは、〈完璧なエイミー〉にとって、許し難いことだったのだろう。エイミーは悪女(ファムファタール)なのだ。
捜査が進むにつれて、ニックにとって不利な証拠がぞろぞろと出てきた。
エイミーの日記には、ニックの浪費壁、夫婦の不仲、不倫、エイミーが銃を購入しようとしたことなどが書かれていた。
エイミーの生命保険は増額されていた。土地や投資信託をはじめ、ニックがオーナーを務め二卵性双生児の妹マーゴ(キャリー・クーン)が切り盛りしているバーも、エイミー名義になっていた。
さらに妊娠6週のエイミーにニックが暴力を振るったと近所の主婦が証言した。
いまだに、エイミーは行方不明なものの、ニックを逮捕するに十分な証拠が出揃ったのである。
ここでニックとマーゴは、辣腕弁護士に依頼し無罪を晴らそうとした。
一方、エイミーは自分から離れていったニックへの復讐を完結させるために、最後の手を打とうとする。→人気ブログランキング
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