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画鬼 暁斎展@三菱一号館美術館

暁斎展を三菱一号館で開催する理由があった。
それは暁斎の弟子ジョアサン・コンドル(1852年~1920年)が、三菱一号館を設計したからである。
ジョサイア・コンドルはイギリスの建築家、鹿鳴館や三菱一号館や岩崎久弥茅町本邸洋館など明治時代に数々の洋館の設計を手掛け、工部大学校(現東京大学工学部)の教授を務めた。
暁斎とコンドルは、師弟というより深い友情で結ばれた友人の関係であった。
暁斎がコンドルのために書いた遊女の錦絵や絵日記などから、ふたりの濃厚な関係がうかがわれる。

河鍋暁斎(1831年~1889年)は、幕末から明治の時代、文明開化の時代に活躍した。
暁斎は7歳で、歌川国芳に師事し浮世絵を学んだ。9歳の時に神田川で拾った生首を持ち帰り写生したという。
その後、狩野派に入門し、実際に経験した火事を写生したり、獲った鯉を詳細に描いたりした。狩野派の修業は11~12年かかる修行を9年で終えたという。

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6月◯日(日)
狩野派の修業時代に描いた「毘沙門天之図」が展示されている。軸から飛びててくるような勢いを感じる作品だった。
そのほか鯉、カラス、妖怪の猫、鳥獣戯画が印象に残った。
浮世絵、錦絵、水墨画、風刺画、春画、絵日記、小説の挿絵など、幅広い作品が展示されていた。
暁斎は少なからず葛飾北斎の影響を受けている。自ら「画鬼」と名乗っているところは明らかに北斎を意識している。

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列ができている所はモザイクガラスに隠されている春画コーナー。18歳以下の入場者は保護者がいないと、入れないエリアである。
列に並んで進みながら前の女性と同じように、葉書大の春画に顔を近ずけて観賞するのは、なんとも奇妙な気分だった。

ジョサイア・コンドルの作品も展示されている。
明治14年、政府のお雇い外国人の建築家コンドルは暁斎に入門した。暁斎はコンドルに「暁英」の雅号を与えている。
コンドルは落語、茶道などにも興味を持ち、1893年に花柳流の舞踏家、前波くめと結婚している。→人気ブログランキングへ

河鍋暁斎記念美術館は埼玉県蕨市にある。

暁斎展
2015年6月27日~9月6日

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