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『流れ行く者 守り人短編集』上橋菜穂子

『守り人』シリーズの外伝。
バルサの父は、従医として遣えたカンバル国王殺害の陰謀に手を貸すことを拒んで弟王に殺された。
父の弟ジグロがバルサをひきとるが、義父娘は故郷カンバルを追われることになった。卑劣にも弟王はジグロの同僚である「王の槍」を刺客に仕立て、ジグロの命を狙わせた。ジグロは涙を飲んで、友人たちをことごとく返り討ちにした。そしてジグロとバルサは流れ者の暮らしをしていた。
バルサ13歳の時の話。いずれも心が温まる話である。

流れ行く者: 守り人短編集 (新潮文庫)
上橋 菜穂子
新潮文庫 2013年8月)
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「浮き籾」
11歳のタンダとバルサとの交流を描いた作品。
呪術師のトロガイおばさんのところに行けばバルサに会える。バルサはおっかないオジちゃんと、いつも槍の稽古をしている。タンダはバルサが好きだった。
おんちゃんの霊が悪さをするとの噂がだった。タンダは、可愛がってくれた死んだおんちゃんが悪人だとは到底思えなかった。おんちゃんは村の嫌われ者になっていた。
タンダが発見したのは油紙に包まれたの着物。それは、おんちゃんが嫁いで村を出た妹に渡す晴れ着だった。

「ラフラ(賭事師)」
『守り人』シリーズとは関係のない第三者が主人公の話。
賭け事のススットの勝負は短いものもあれば、長年にわたるものもある。
老いた女賭事師は、久しぶりに長年続けてきた長老との勝負を再開した。続きの勝負を、公開で金をかけて孫と戦って欲しいと、長老に頼まれた。
長老は女賭事師に勝って欲しいという。そして勝負が始まる。

「流れゆく者」
酒場の用心棒をしていたジグロは、7人のならず者を倒したときに右腕を負傷した。
そのあとジグロは何日か寝込んだが回復した。
そして数か月逗留した酒場を後にし、ジグロはバルサを伴って高価な薬酒を運ぶ商隊の護衛士の仕事を請け負った。新ヨゴ皇国のトロガイのところに行こうという。バルサはジグロが健康についてなにか隠しているように思えてならなかった。
ジグロは盗賊と死闘になって死ぬことになっても親子一緒ならまたそれもよしと思っている。
ジグロの予想通り盗賊に襲われ、バルサははじめて人を殺し号泣した。

「寒ふるまい」
タンダが、冬山の動物たちに食べ残しを与える「寒ふるまい」に熱心な理由は、ジグロとバルサが山で暮らすトロガイ婆さんのところにやって来るのを、心待ちにしているからだ。

→『精霊の守り人
→『闇の守り人
→『夢の守り人
→『虚空の旅人
→『神の守り人
来訪編

→『神の守り人
帰還編
→『蒼路の旅人
→『天地の守り人
第1部 ロタ王国編

→『天地の守り人
第2部 カンバル王国編

→『天地の守り人
第3部 新ヨゴ皇国編
→『流れ行く者
守り人短編集

→『炎路を行く者 守り人作品集
→『バルサの食卓

→『孤笛のかなた
→『鹿の王 上下

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