ダークタワー Ⅱ 運命の3人 上 スティーヴン・キング
『ダークタワー Ⅰ』では、話が複雑で焦点が定まらない感があるが、本書はキングらしさ(ウィットに富んで、饒舌で猥雑、プロットは緻密)が全開で、引き込まれること必至。
目覚めると、ローランド(ガンスリンガー)は海岸の波打ち際に倒れていた。
ロブスターの化け物が襲ってきて、右手の人差し指と中指と右足の親指を食いちぎられた。このあとローランドは右手がうまく使えなり、ロブスターの毒により敗血症に苛まれることになる。
ふたりは毒ロブスターで食いつなぐのだ。
ダークタワー II 運命の三人 上 スティーヴン・キング/風間賢二 訳 角川文庫 2017年 |
海岸にはドアがあり、開けると馬不要の車が走る異世界(1980年代のアメリカ)につながっていた。ローランドは、バハマからニューヨークに麻薬を運ぶエディの体の中に入り、ニューヨーク行きの飛行機の客となっていた。エディはヘロイン中毒である。
ローランドはロブスターの毒を消すために、薬を手に入れなければならない。エディが税関で捕まれば、薬を手に入れることができない。
麻薬の運び屋と疑われたエディは、副操縦士の制止を効かずにトイレに駆けこんだ。
エディはドアを通って海岸に行き、コカインの袋を体からはがしトイレに戻った。
税関で2時間、質問攻めにあい証拠不十分で釈放されるが、そのあと尾行をつけられた。
ローランドは、エディが空港の売店で買ったアスピリンを服用し、ペプシコーラを貪るように飲んで、ホットドッグをかじった。やがて体の震えが止まり、熱が下がり、痛みが消えていくのを感じた。
ニューヨーク麻薬界の大物の前に連れて行かれたエディは、またもやトイレに駆けこみ、海岸に行きヘロインを半分の5キロを持って、トイレに戻った。そこで、壮絶な銃撃戦が始まった。
生き残ったのはローランドとエディだけ。
警察がかけつけ、大物の館に踏み込もうとしたとき、ふたりは再び海岸に戻った。
〈暗黒の塔〉を探し求めて歩き出したふたりの行く手に、〈影の女〉と書かれたドアが現れた。
そして、下巻では3人目の運命の人物が登場する。この女が厄介なのだ。→人気ブログランキング
『ダークタワー Ⅱ 運命の3人 下』
『ダークタワー Ⅱ 運命の3人 上』
『ダークタワーⅠガンスリンガー』
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『ミスター・メルセデス』
『ジョイランド』
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『幸運の25セント硬貨』
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