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『フロスト始末 上下 』R.D.ウィングフィールド

今回はフロスト警部の左遷がテーマ。マレット署長と新任のスキナー主任警部はフロストの署からの追い出しを画策する。
ガソリン代のちょろまかしがばれ、フロストの悪運もここまでかと思わせる展開になる。数字を書き変えた給油領収書の束が州警察本部に提出されれば、フロストは退職処分になるかもしれない。
スキナーに転勤依願書のサインを迫られるフロストの運命やいかに?

フロスト始末〈上〉 (創元推理文庫)
フロスト始末〈上〉
posted with amazlet at 17.09.12
R・D・ウィングフィールド
芹沢恵 訳
創元社推理文庫
2017年6月 ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
フロスト始末〈下〉 (創元推理文庫)
フロスト始末〈下〉
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R・D・ウィングフィールド
芹沢恵 訳
創元社推理文庫

犬がくわえていた足首がデントン署に持ち込まれ、金持ちの少女が行方不明となり、別の少女もいなくなる。赤ん坊が誘拐され、食品に毒物を混入されたスーパーマーケットは恐喝犯の餌食になり、さらに若い女性の腐乱死体が発見される。
いくつもの事件が持ち上がるなか、スキナーはフロストの手柄をかっさらおうとし、根性のねじくれたマレットは責任をフロストに押し付けようと小細工する。

いつものことだが、何も解決していないというのに、てんてこ舞いのフロストのもとに、容赦なく次々と事件が舞い込でくるのだ。
ところが、意地の悪いスキナーはフロストを捜査から外したり、さんざん嫌がらせをした挙句、肝心なところでやり残した仕事があると古巣に舞い戻ってしまう。

卑猥な冗談がお得意のフロストは、超がつく愛煙家でそこらじゅうに煙草の灰を撒き散らし、吸い殻のポイ捨ての常習犯である。仕事に関しては己の能力の限界まで働くというスタンスだ。というより、次々に持ち上がる事件に対し、身を粉にしてふらふらになるまで働かないと追いつかない。フロストの事件を扱うプライオリティは、上司が強要するものとは異なる。あくまでフロスト流の順番で動くのだ。

不潔な風体でインモラルなフロストだが、
〈いやしくも人の上に立つものは、気が進まない仕事を気が進まないという理由で、下位の者に押しつけてはならない。それが上の人間の仁義というものである。〉という部下たちの信頼を得るに十分な、心意気がフロストにはある。
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