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2017年10月19日 (木)

核大国ニッポン 堤 未果

世界の核兵器と原発を論じている。
LAタイムズに、2016年8月、映画監督のオリバー・ストーンらによる原爆投下に関する意見が掲載された。解禁された公文書に基づく見解である。
「アメリカ人がこれまで学校で教えられてきた、原爆投下を正義だとする歴史が事実ではないこと。原爆投下ではなく、ソ連軍の日本への侵攻が戦争を終わらせる要因であったこと。連合国側の諜報機関がそれを知っていたにもかかわらず、政治的理由から原爆を投下したこと」
この記事は米国内に大きな波紋を呼んだが、自国の名誉を貶める「修正主義」と批判する意見もあった。
スミソニアン航空宇宙博物館の館長らは、広島に原爆を投下したB29の展示を原爆投下の歴史的背景を知らしめる機会にしたいと考えた。ところが多くの反対で内容の変更を余儀なくされた。
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堤 未果
小学館新書
2017年

2009年4月プラハで、オバマ大統領が「核なき世界」を訴える演説を行った。同年10月、オバマはノーベル平和賞を受賞したが、オバマは果たしてノーベル賞に値することを行ったのか。
今ある核兵器を近代化するためにオバマ政権がつけた予算は向こう30年間で1兆ドル(100兆円)である。オバマは古いものを減らしながら、安全で効果的な核は維持すると明言している。米露両国は、その8割が劣化して使い物にならなくなった核弾頭をせっせと在庫整理し、削減したと発表して政治アピールを行っている。
オバマは「核を減らしていつかゼロにできるといいね」と言っただけ。ノーベル賞委員会がオバマを買いかぶったのだ。

劣化ウランとはウラン238を含む原発からの廃棄物。劣化ウランで作られた砲弾は、分厚い戦車の剛板を貫通し、ガス化するときの高熱で戦車の兵士を即死させ、放射性物質を放出する。
アメリカは劣化ウラン弾の使用によってイラクとアフガニスタンを放射能まみれにした。イラク戦争がもたらした最大の悲劇は、「がん」と「障害児」。給付有資格者のイラク帰還兵50万4千人中、約半数が体調不良を訴え、37%は病気や障害で就労不能。
劣化ウラン弾は核兵器廃絶の削減リストに入っていない。劣化ウラン弾を核兵器とするよう、定義を変える必要がある。

2011年3月の福島第一原発の事故は、核兵器と原発が危険な双子であることを世界に知らしめた。もはや日本が唯一の被爆国ではない。
チェルノブイリの原発爆発によるウクライナも、劣化ウラン弾が投下されたイラクもアフガニスタンも、使用された劣化ウラン弾で帰還兵が健康被害に苦しむアメリカも被曝国である。→人気ブログランキング

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