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2017年11月

『知立国家 イスラエル』米山伸郎

イスラエルは1948年の独立当初、人口が60万人程度だったが、積極的な移民受け入れ政策により現在は868万人となり、さらに増加している。

歴史上、カナンの地(パレスチナ)から追い出されたユダヤ人は、ヨーロッパ各地にディアスポラとして移り住んだ。ユダヤ人は、欧州で賤業とされていた金融業のほか、医師、弁護士、会計士などにつき、さらには仕立て屋や靴屋などの手工業を主な職業としてきた。
ロシアはかつて最大のユダヤ人居住国であり、アシュケナージ(ドイツ人という意味)と呼ばれるロシア東欧系ユダヤ人は優秀な頭脳をもっていた(なぜIQが高い遺伝子が育まれたかについては、『言ってはいけない』〈橘 玲著〉に記載されている)。

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米山 伸郎
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イスラエルは、インテル・プロセッサー、 グーグル・サジェストという機能、ページ解析、ライブ・リザルツ、ファイヤー・ウォール、ドローン、電気自動車などの、最先端の科学技術を世界に提供してきた。

「起業家精神」と「イノベーション」はイスラエルの建国の精神であり、イスラエルを発展させてきた原動力といっていい。
イスラエルにイノベーションをもたらしているのはなにか?
それは、移民、ユダヤ人特有の自由な議論を尊重する文化、軍よる理数系エリートの選抜教育といった要素が考えられるという。

イスラエルはユダヤ人の移民を多数受け入れてきた多民族国家である。
資源はない。あくまで人が資源なのだ。
イスラエル人のアイデンティティはヘブライ語と国防である。かろうじて聖職者が書き言葉として使っていたヘブライ語は、ほぼ死語になっていた。それを2000年の時を超えて蘇らせた。国家ビジョンが確立されている国である。
イスラエルの帰還法は「ユダヤ人の母から産まれた者、もしくはユダヤ教に改宗し他の宗教を一切信じない者」をユダヤ人と定義している。

18歳になると、男は3年、女は21~22ヶ月の兵役につく。記憶力、繊細さ知性、性格など、さらに体力、リーダーシップで振り分けられる。
この兵役のあいだに、国防の重要さを徹底的に身につけ、さらに人脈を得るのだ。
軍には、毎年30人程度の理工系最優秀人材を選抜して教育するプログラムがある。

イスラエル人は、質問好きで議論好きである。ルールを守るよりは合理的な方を選ぼうとする。
失敗を恐れない、むしろ糧とするメンタリティは恐れ入るが、性格的には自己主張が強すぎるきらいがあり、人と摩擦を起こしやすいという。→人気ブログランキング

『人工知能の「最適解」と人間の選択』NHKスペシャル取材班

本書は、TV番組NHKスペシャル『人工知能 天使か悪魔か2017』(2017年6月放送)の取材が元となっている。その内容は、将棋の名人と人工知能との対戦「電王戦」を紹介しながら、人間を超える能力を社会のいたるところで発揮する人工知能の現状を追っている。

まずは将棋。2017年4月1日、名人とポナンザの電王戦が行われた。
これまで見たこともない手を指してくる存在に対しては、人間であれ、コンピュータであれ感動を覚えると、名人は言う。
ポナンザは今までに700万局をこなしている。人間が1年に3000局打つとしても、700万局はおよそ2000年かかる計算である。2連敗を喫した名人はポナンザは将棋における神に近い存在だという。

人工知能の「最適解」と人間の選択 (NHK出版新書)
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2017年2月、AIタクシーという「乗車需要予測システム」が公開された。
地域を500m四方の区画に分け、エアリアごとに向う30分間の客数の予測を数字で示す。NTTドコモが、富士通、富士通テンなどとともに開発した。東京23区での予測精度は92.9%である。
本システムを使うと、新米ドライバーで20%の売り上げ増となったという。

アメリカでは18歳以上の人口のうち1/3が犯罪者だという。刑務所に収容されているのは200万人。犯罪を起こす可能性のある人物を見出す方法はないか、あるいは再犯リスクの高い犯罪者を判別できないかは切実な問題なのだ。これらの予測を人工知能が行っている。
犯罪者は人工知能に人生を左右されることに納得がいかないという感想を述べている。

将棋やタクシーなどの限定された機能に特化した「弱い人工知能」は、社会の様々なところでその力を発揮し始めている。一方、「強い人工知能」と呼ばれる汎用性人工知能はまだ「夢のプロジェクト」であり、ひとたび実現すれば社会をとてつもない規模で変革する原動力になると期待されている。

歴代の大統領が軒並み汚職で逮捕されている韓国では、国家運営にAI政治家を導入しようとする計画が持ち上がっているという。
人工知能はどんな人間より完璧でなおかつ慈悲深くなれる。
行き詰まった民主主義を変えるのは人工知能しかないとまで言い切る研究者もいる。

人工知能が登場する業界は瞬く間に変貌し後戻りはできないということを、理解しなければならない。
人工知能がスマートに最適解を導き出せるようになればなるほど、人間の曖昧で非効率的な解を尊いものとする可能性が強まってくるのではないかという。→人気ブログランキング

人工知能の「最適解」と人間の選択/NHKスペシャル取材班/NHK出版新書/2017年
人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊/井上智洋/文春新書/2016年

『紙の動物園』ケン・リュウ

本書は、2015年に発刊された『紙の動物園』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)を、文庫2冊に分割したものの1冊。
ケン・リュウの短篇は説明を極力省いてストレートに表現される。そのため、展開にスピード感がある。テーマはSFの枠を越えて幻想的な世界にも広げている。非凡な才能だ。中国系アメリカ人らしいシノワなテーマが選ばれている。

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)
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ケン・リュウ/古沢嘉通 編訳
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「紙の動物園」
父は中国人の母をカタログで買ってコネチカットの片田舎に連れてきた。母は僕に折り紙で動物たちを作ってくれた。
大学生の頃、母は癌で亡くなった。
社会人になり、箱に入った動物の折り紙を見つけた。虎の折り紙は中国語で書かれた僕宛の母の手紙だった。そこには、中国の家族のこと、母が父に買われるまでのこと、コネチカットに来てからのこと、幼い僕のこと、思春期の僕のこと、母の願いが書かれていた。
「月へ」
北京の暑い夏、泣き叫ぶお前をおぶって木をよじ登り月に着いた。月は涼しく、お前は泣き止んだ。ところが田舎者の我々は歓迎されていないようだった。
お前はいま中国系難民のための弁護士をしている。月はアメリカのことだ。
「結縄」
5年前、ト・ムというアメリカの好青年が村に来て、写真を撮り、草花を採取し、村人から情報を得て金を払った。
干魃になると、村人に信頼されたト・ムは干魃に強い稲の作付けを勧めた。予想を上回る収穫が得られたものの、種籾には特許がついていた。
「太平洋横断海底トンネル小史」
日本から米国に通じるの海底トンネル掘削の話。
「心智五行」
細菌が完璧に駆除された高度文明社会に属するタイラは、宇宙船の故障により未調査の惑星に不時着する。原住民の看病により一命をとりとめめたタイラの腸に、細菌叢(フローラ)が形成され、タイラは冒険的に衝動的になり恋をする。→人気ブログランキング

他2篇、「愛のアルゴリズム」「文字占い師」。

→『紙の動物園
→『もののあわれ』

『トラクターの世界史』藤原辰史

トラクターを通して見た近代農業史である。
20世紀に入ると、農業革命ともいうべき変化が各国に起こった、あるいは起こらざるをえなかった。その主役はトラクターであり、トラクターはそれぞれの国の農業形態に適合した仕様で発達し改良が加えられていった。
トラクターの歴史から眺めると、資本主義陣営と社会主義陣営の壁は、それほど高くも厚くもないという。

トラクターの世界史 - 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち (中公新書)
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1892年、アメリカ・アイオワ州のJ.フローリッチというドイツ系アメリカ人技師が内燃機関を搭載したトラクターをはじめて開発した。それ以前にイングランドで、蒸気機関を動力に用いたものがあったが、重量がありすぎ爆発事故が起こったりして実用的ではなかった。

トラクターは家畜のように糞尿を排出しないから、大量の肥料を農場外から購入しなければならなくなり、有史以来続いていた農場内の物質循環は壊れ、農業は変貌せざるをえなくなった。

アメリカでは、1920年代にトラクターを中心とした農業機械が普及して、農業生産力が著しく上昇した。しかし過剰生産により農作物の値段が下落し、経営不振で農地を手放す農民が続出した。
スタインベックの『怒りのぶどう』には、トラクターが農民たちに襲いかかる魔物のように描かれている。

農業経営の大規模化はアメリカでは銀行主導で、ソ連では国家主導で行われた。
ヨーロッパ諸国のトラクターの普及はアメリカやソ連より小規模だった。ドイツでは狭い耕地用の小さなトラクターが独自に開発された。イタリアでは自動車メーカーの前身となる企業がトラクターを製造した。
第二次世界大戦になると、ほとんどのトラクター企業が戦車の製造を行った。

共産圏において、農業改革は為政者のもっとも重要な課題だった。くしくも、トラクターはソ連では「鉄の馬」と呼ばれ、中国では「鉄牛」と呼ばれた。

日本は、20世紀前半はトラクター後進国、後半は先進国へと劇的な変貌を見せた。
トラクターはさまざまな農作業に対応できることを目指し、着実に改良されていった。
細かい要求を可能にする技術を開発するのは、日本人の得意とするところだった。→人気ブログランキング

『モラルの起源 実験社会科学からの問い』亀田 達也

イントロでは、2015年6月の文部科学省通達に触れ、文系を廃して理系に軸を移しつつある国の政策を憂えんでいる。それならば文系学部の底力を見せてやろうという意気込みで「実験社会学」という新しい研究分野を開拓する試みが、本書の目的だという。
「実験社会学」とは〈経済学、心理学、政治学、生物学など、異なるバックグランドをもつ研究者たちが結集し、実験という共通の手法を用いて、人間の行動や社会の振る舞いを組織的に検討しようとする共同プロジェクト〉だという。

モラルの起源――実験社会科学からの問い (岩波新書)
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集団意思決定は、ミツバチやアリなどの社会性昆虫のほかにも、魚類、鳥類、哺乳類、霊長類などでかなり広く認められる現象である。
規範といえそうなものは、他の動物にも見られるということである。

生物種としてのヒトにとっての最大の適応環境とは、群れ生活を選んだことであるという。
霊長類学者のダイバーが霊長類の大脳皮質を比べたところ、群れのサイズが大きい種ほど大脳新皮質が大きい。
個体間のだましだまされが頻繁に見られるほど、新皮質が大きい。

そして、既存の実験をいくつか挙げる。
実験はなるほどと思わせる工夫が凝らしているものが紹介され、意外性のある結果は導き出されていない。

新しい分野を歩き始めたという著者の高揚感が伝わってきて、読み物として引き込まれる。既存の論文を集めて解説を行っているが、このような手法は、マスコミに頻繁に登場するの人気の脳科学者たちが、すでに行っていることと変わらない。大上段に構えすぎではないだろうか。→人気ブログランキング

『職業としての地下アイドル』姫乃たま

地下アイドルとは、TVや雑誌等のメジャーなメディアには登場せず、小規模なライブを中心に活動しているアイドルのこと。 別名、インディーズアイドル、ライブアイドル、リアル系アイドルと呼ばれる。 ライブ、CDやTシャツなどのグッズ販売、ファンとのツーショット写真撮影(チェキ撮影)などにより収入を得ている。
著者は地下アイドル歴8年。

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AKB48のブレイク(2005年12月)と、スマートフォンとSNSが普及したことよって、素人でも簡単に見られる立場に立つことができることようになった。これが膨大な数の地下アイドルが生まれた理由である。
地下アイドルとファンの関係は、人気者になりたい認められたいという地下アイドルの「承認欲求」に対し、ファンは地下アイドルから顔と名前を覚えてもらう「認知」という構図で成り立っている。
当然のことながらファンは地下アイドルに対して恋愛感情を抱くようになる。

著者が行った地下アイドルとファンに対するアンケートによれば、地下アイドルの年齢は平均21.6歳(15〜35歳)、平均月収は12万7千円(3000円から60万円)。ファンの平均年齢35.4歳(18歳〜58歳)。
地下アイドルの世界には、枕営業の見返りになるほどの権力者がいないので、枕営業は成り立たないという。

地下アイドルに共通する点は、両親に可愛がられて育てられ、スクールカーストでは上位に属さず、いじめられた経験がある。
地下アイドルは両親に愛されてきたからこそ人に愛される喜びを誰よりも知っていて、学校で受けたいじめ体験によって、その喜びを喪失してしまった女の子たちであるというのが著者の見解。

地下アイドルは、大体3年で引退する。1年目は右も左も分からないまま無我夢中で活動する。2年目は腰を据えて努力するが、3年目に見切りをつけて業界を去っていく。
年齢的に学業と両立している子が多いので、大抵は進級や進学、就職にあわせて引退しなければならなくなる。

著者は地上アイドルと地下アイドルをひとつのスペクトラムとして捉えている。つまり、「地上アイドル」としてAKB48の中のトップアイドルから、その下層にいてTVやマスコミへの露出が少ないAKBのメンバー、次にある程度の知名度がある地下アイドルがいて、その下に多数の無名の地下アイドルがいるという構図である。→人気ブログランキング

『大人のお作法』岩下尚文

著者はTVで「ハコちゃん」の愛称で親しまれている日本の伝統文化評論を専門とする作家。TVでは若い男優に抱きついたりして剽軽な行動をとっているが、本書ではきりりとした日本男児らしさを見せている。
本書は妻子もちの編集者が著者に、お茶屋の作法、食べ物のこと、歌舞伎や日本の風習、芸術論、社交術、スーツの誂え方などを訊ねるという形をとっている。
歌舞伎や浄瑠璃の台詞や芸妓たちが使う古い言い回しや粋な言葉がふんだんに使われていて、心地いい。

大人のお作法(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
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食べるときは、食器を汚さぬよう、洋食でも和食でも食べた後の器を綺麗にして返すように。箸の先を汚さぬように心がければ、取りこぼすこともなくなるし傍目から見ても美しい。家で独りの食事をするときも、背筋を伸ばして膳に向かうという心がけを忘れてはいけない。
以前、伊奈かっぺいが、子どものころ納豆ご飯を茶碗を納豆で汚さずに食べて母親に褒められていたと誇らしげに語っていたことがあった。食器を汚さずに箸先を汚さずとは、伊奈かっぺいのこの極意のことだろう。
昨今、喰べ物に限らず何かと自分の好き嫌いを声高に話す人が多いが、子供染みて見苦しいと苦言を呈する。食ブログのことだ。

作り手と受け手のあいだが曖昧であること。それが日本文芸の特徴であるというのが著者の持論。たとえば歌舞伎は、踊りをやっている娘や奥様や芸者衆が、役者に熱を上げた。踊りがどうだとか見えの切り方がどうだとか、役者と客の距離が近かった。
今の日本人が思い浮かべる芸術はだいたいにおいて鑑賞芸術になり、机上の知識を物差しとしてガラス越しに観察し分析し解釈し理解したつもりにならずにはいられない、そんな頓珍漢な有様になっていると嘆く。

人との間の取り方をこころえ、上下関係に気配り・目配りをし、集団のなかで空気を読むことが重要であるというのが、著者の考え。→人気ブログランキング

『第四解剖室』スティーヴン・キング

本短篇集に収録されている「黒いスーツの男」は、雑誌『ニューヨーカー』に掲載するさい、編集者のサゼッションで結末を曖昧にしたという。それはそれで良かったと著者は付記で書いている。
結末が悲惨すぎると、『ニューヨーカー』には載せられないという事情だったらしい。なにしろ『ニューヨーカー』は都会派の洗練された記事がウリの雑誌だった。結末を変えたことが功を奏したのか、「黒いスーツの男」は O・ヘンリー賞(1996年)の1等賞を受賞した。『短編小説のアメリカ52講』(青山 南著)に、本作品がO・ヘンリー賞に選ばれた経緯が書かれている。

第四解剖室 (新潮文庫)
第四解剖室
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スティーヴン・キング/白石朗他 訳
新潮文庫 2004年
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「第四解剖室」Autopsy room four
生きたまま解剖されるまでの恐怖を描く。

「黒いスーツの男」The man in the black suit
9歳のときの話。兄が蜂に刺されて死んだのは1年前だった。
川に釣りに出かけた。いつもはついて来る愛犬はその日に限ってついてこなかった。
体長19インチのカワマスを釣った。父に教えられた通りはらわたを取り、処理した。
居眠りして眼を覚ますと、コート着た男が現れ、母が蜂に刺されて死んだという。アナフィラキシーショックで。。
男に襲われカワマスを奪い取られそうになった。
そこに父が現れる。

「愛するものはぜんぶさらいとられる」All that you love will be carried away
アルフィーは冬のモーテルに入った。目的は自殺だ。
死を覚悟した男が最後に行う日常的なこと。

「ジャック・ハミルトンの死」The death of Jack Hamilton
銀行強盗を決行したアウトローたちの友情物語。なかなか死なない男を描く。

「死の部屋にて」In the deathroom
処刑をまじかに控えた男の目に映ったのは、シーツに隠された電気ショックを与える拷問の機械だった。
モーリス・ラヴェルのバレー音楽『ポレロ』のように、徐々に処刑の恐怖が昂まっていく。

「エルーリアの修道女」The little sister of Eluria
ファンタジー長編『ダーク・タワー』の外伝。→人気ブログランキング

ミスター・メルセデス
ジョイランド
11/22/63
ダークタワー IV1/2 鍵穴を吹き抜ける風
ダークタワー IV 魔道師と水晶球 下
ダークタワー IV 魔道師と水晶球 上
ダークタワー III 荒地 下
ダークタワー III 荒地 上
ダークタワー Ⅱ 運命の3人 下
ダークタワー Ⅱ 運命の3人 上
ダークタワーⅠガンスリンガー
書くことについて
ミザリー
キャリー   キャリーDVD

幸運の25セント硬貨
ビッグ・ドライバー
1922
第四解剖室
神々のワード・プロセッサ
夕暮れを過ぎて
いかしたバンドのいる街で
スタンド・バイ・ミー(DVD)
ジェラルドのゲーム
ドランのキャデラック

『行動分析学入門』杉山尚子

行動分析学は、1930年代にアメリカの心理学者バラス.F.スキナーによって創始された心理学の1分野である。本書はスキナーの行動分析学を基に、著者らが独自に発展させた行動分析学の入門書である。
では、行動とはなにか?
スキナーは「行動とは生体のもつ機能の中で外界に働きかけ、外界と交渉を持つもの」と定義している。また、スキナーの弟子であるオージャン・リンズレーによれば、「死人にはできない活動のこと」。

行動分析学入門 ――ヒトの行動の思いがけない理由 (集英社新書)
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行動とそれがもたらす効果の関係を行動随伴性と呼ぶ。この行動随伴性によって行動を捉えることこそが、スキナーの行動分析学の根幹をなすものである。
では、行動随伴性とはなにか?行動の後に起こる、あるいは行動と同時に起こる状況の変化である。

行動の基本的な原理を「レスポデント行動」と「オペラント行動」に分類する。レスポデント、オペラントはスキナーの造語。
「レスポデント行動」とは刺激に対する反応をいう。例としては、目にホコリが入ると涙が出る。別名、古典的条件づけ、またはパブロフ型条件づけ。
「オペラント行動」とは、行動の原因は後にある。例としては、メガネをかけるとよく見える。別名、道具的条件づけと呼ぶ。

著者自身のエピソードも交えて、わかりやすい例をあげて説明している。
著者は現在星槎大学教授。→人気ブログランキング

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著者らが提唱する「好子」と「嫌子」について。
「好子」「嫌子」は、著者と研究仲間による造語である。
「好子」は、行動の直後に現された場合に行動が強化される出来事」。本人にとって好ましいことが多い。手が冷たい→手をコタツに入れる→手が温かい。
「嫌子」とは、「行動が強化される時に、行動の直後に消失する刺激や出来事」。「説教される→謝る→説教されなくなる」

「好子出現の強化」「嫌子消失の強化」「嫌子出現の弱化」「好子消失の弱化」は、基本随伴性と呼ばれ人間を含めた動物の行動を考える上で根本となる行動の法則である。