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2017年11月12日 (日)

職業としての地下アイドル 姫乃たま

地下アイドルとは、TVや雑誌等のメジャーなメディアには登場せず、小規模なライブを中心に活動しているアイドルのこと。 別名、インディーズアイドル、ライブアイドル、リアル系アイドルと呼ばれる。 ライブ、CDやTシャツなどのグッズ販売、ファンとのツーショット写真撮影(チェキ撮影)などにより収入を得ている。
著者は地下アイドル歴8年。
Photo_20201124143401 職業としての地下アイドル
姫乃たま
朝日新書
2017年

AKB48のブレイク(2005年12月)と、スマートフォンとSNSが普及したことよって、素人でも簡単に見られる立場に立つことができることようになった。これが膨大な数の地下アイドルが生まれた理由である。
地下アイドルとファンの関係は、人気者になりたい認められたいという地下アイドルの「承認欲求」に対し、ファンは地下アイドルから顔と名前を覚えてもらう「認知」という構図で成り立っている。
当然のことながらファンは地下アイドルに対して恋愛感情を抱くようになる。

著者が行った地下アイドルとファンに対するアンケートによれば、地下アイドルの年齢は平均21.6歳(15〜35歳)、平均月収は12万7千円(3000円から60万円)。ファンの平均年齢35.4歳(18歳〜58歳)。
地下アイドルの世界には、枕営業の見返りになるほどの権力者がいないので、枕営業は成り立たないという。

地下アイドルに共通する点は、両親に可愛がられて育てられ、スクールカーストでは上位に属さず、いじめられた経験がある。
地下アイドルは両親に愛されてきたからこそ人に愛される喜びを誰よりも知っていて、学校で受けたいじめ体験によって、その喜びを喪失してしまった女の子たちであるというのが著者の見解。

地下アイドルは、大体3年で引退する。1年目は右も左も分からないまま無我夢中で活動する。2年目は腰を据えて努力するが、3年目に見切りをつけて業界を去っていく。
年齢的に学業と両立している子が多いので、大抵は進級や進学、就職にあわせて引退しなければならなくなる。

著者は地上アイドルと地下アイドルをひとつのスペクトラムとして捉えている。つまり、「地上アイドル」としてAKB48の中のトップアイドルから、その下層にいてTVやマスコミへの露出が少ないAKBのメンバー、次にある程度の知名度がある地下アイドルがいて、その下に多数の無名の地下アイドルがいるという構図である。→人気ブログランキング

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職業としての地下アイドル/姫乃たま/朝日新書/2017年
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